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茨城・稲敷市、トリプル選に大わらわ!古い投票箱探し出し、保育士を係員に投入

2014年11月26日6時0分  スポーツ報知

 急転直下の解散総選挙に、全国の選挙管理委員会は対応に追われている。茨城県稲敷市では、衆院選投開票日となる12月14日が県議選、市議選との「トリプル選挙」となったため、投票箱と投票所係員が足りなくなる大ピンチに。倉庫から古い投票箱を引っ張り出し、幼稚園の“先生”を係員に充てるなどスクランブル態勢を取っている。

 今月中旬、解散がいよいよ現実味を帯びてきたころ、衆院選茨城3区の選挙区に含まれる稲敷市の選管は揺れていた。

 「12・14」は茨城県議選、稲敷市議選を予定しているため、衆院選とのトリプル選挙となると、選管で常備している92箱の投票箱では約30箱ほど足りないことが発覚。職員は、市町議選が無投票となりそうな周辺の市町に貸し出しを相談したが、無投票になるかならないかは告示まで不確定なため、別の手段を考えざるを得なかった。

 行き詰まったタイミングで、以前選管を担当していた市職員が「市が合併する前の庁舎に残っているのでは」と助言した。稲敷市は2005年に江戸崎町、新利根町、東町、桜川村の4町村が合併して誕生した市。選管の吉岡宏彰さん(32)が各旧庁舎を駈けずり回ったところ、旧東町役場の倉庫の奥底から、不足分をちょうど充当する35個の投票箱を奇跡的に発見した。

 箱は足りたが、次に問題になったのは「人」の不足。トリプル選挙となったため、12月14日に開かれる市内31か所の投票所での投票立ち会いや開票を担当する係員の数を当初予定の152人から180人まで増員することを決定。役場の職員だけでは手いっぱいなため、市立幼稚園、保育園計5園に声を掛けて約30人の保育士らを充てることになった。

 当日は「県議選」「市議選」「衆院選小選挙区」「衆院選比例代表」「最高裁裁判官国民審査」の5種類の投票用紙が配布される。吉岡さんは「投票所での混乱が予想されるので、交付ミスなどがないよう周知徹底していきます」と話している。

 茨城県では坂東市、笠間市、大子町もトリプル選に。福岡県小竹町では衆院選、町議選、町長選が同時に行われるため、各選管は対応を急いでいる。

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