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 日本と台湾には32の同じ名前の鉄道駅がある。田中や清水から日南や、追分、瑞穂まで。台湾の鉄道旅行をPRしようと、これらの駅と同じ名前の日本人32人を台湾に招待する台湾観光局などによるイベントが始まり、一行は25日、台湾各地で一日駅長などを務めた。

 台湾はかつて日本の植民地とされ、日本の統治下にあった50年間に鉄道整備が進んだため、今も日本風の駅名が多く残っている。「ほかの国はまねできない」(観光局)特性に着目して姓か名が駅名と同じ日本人を募集。1910人の応募があり、もっとも多かったのは田中さんの379人、少なかったのは日南さんで1人だった。

 台北市と愛媛県などにある松山駅の一日駅長に選ばれた大阪府の手話通訳、松山正明さん(41)は5回目の台湾訪問。「台湾の手話と日本の手話は似ているところが多い。日本に近く、親近感を感じる」と台湾の魅力を語っていた。(台北=鵜飼啓)

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 日本と台湾にある同名の駅は以下の通り。板橋 桃園 富岡 大山 日南 清水 追分 豊富 豊原 大村 田中 水上 新市 大橋 岡山 竹田 東海 大里 亀山 中里 新城 平和 豊田 南平 大富 瑞穂 池上 関山 竹中 横山 富貴 松山