本田内閣府参与:日銀審議委員に2人目の女性起用の可能性
11月26日(ブルームバーグ):安倍晋三首相の政策ブレーン、本田悦朗内閣府参与は首相が来年、日銀審議委員の退任に伴い、新たに女性を起用する可能性があることを示唆した。
本田参与は20日に首相官邸で行われたブルームバーグ・ニュースとのインタビューで「女性審議委員の数を増やすのはいいこと」と述べた。同時に、日銀にはアベノミクスを成功させるリフレ政策の重要性を明確に理解する人が必要だとの認識を示した。
現在、総裁、副総裁を含め9人からなる日銀審議委員の女性は白井さゆり氏だけで、女性委員を増やすことは安倍政権が掲げる女性の人材活用促進に沿った形となる。
本田氏は10月末の追加金融緩和が5対4で決まったことについて、「今後、黒田総裁が追加緩和したくてもできない状況に陥る可能性がある。新しい審議委員を任命することは日本経済にとって極めて重要だ」と述べた。
日銀審議委員では、来年、宮尾龍蔵氏が3月25日、森本宜久氏が6月30日に任期を終える。10月末の追加緩和では宮尾氏が賛成票を投じた一方、森本氏は反対に回った。
国会の承認本田氏は具体的な候補名は挙げず、安倍首相と国会が決めると述べた。同氏は安倍首相が昨年、日銀総裁に黒田氏を起用し2副総裁を任命した際に役割を果たした。
白井氏は女性審議委員としては、篠塚英子氏、須田美矢子氏に次いで3人目。追加金融緩和決定の際には、黒田総裁、宮尾委員らととも賛成に回った。白井氏は日銀の対外的なコミュニケーションの改善を求めるとともに、2%の物価目標が安定するまでは緩和を継続すべきだとの見解を持っている。
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更新日時: 2014/11/26 10:11 JST