岡崎明子
2014年11月26日05時04分
体外受精させた受精卵の染色体を幅広く調べ、異常のないものを子宮に戻す「着床前スクリーニング」について、日本産科婦人科学会(日産婦)の倫理委員会は25日、臨床研究として実施する計画案を了承した。学会の理事会が実施の可否を判断し、認められれば来年度にもスタートする。
日産婦の指針では、受精卵検査は、重い遺伝病があったり染色体の異常で流産を繰り返したりしている夫婦に限って、原因となる特定の染色体を調べることを認めている。着床前スクリーニングは、流産を防ぐ目的ですべての染色体を調べるため、ダウン症など様々な病気がわかる。「命の選別」につながるとの批判もあり、これまで認めていない。
しかし、すでに実施している欧米では妊娠率が上がったとの研究結果もある。日本でも効果の有無を確かめるべきだとの意見を受け、日産婦は、産婦人科医や生命倫理の専門家らで小委員会を2月につくり、臨床研究の計画案をまとめた。
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朝日新聞社会部
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