白鳥舘への理解深める 前沢 学芸員ら研究発表
(11/26)国連教育科学文化機関(ユネスコ)世界遺産「平泉の文化遺産」への追加登録を目指す同遺跡と、地元の歴史に関心を持ってもらおうと開催した。
市内の約100人が参加。市世界遺産登録推進室主任学芸員の及川真紀氏、東北学院大非常勤講師の岡陽一郎氏、岩手大平泉文化研究センター准教授の八重樫忠郎氏の3人が研究発表したほか、弘前大教育学部教授の斉藤利男氏が「白鳥湊(みなと)遺跡と都市平泉―よみがえる大平泉の世界―」と題して基調講演を行った。
このうち、及川氏は同遺跡で進められている発掘調査の成果を報告。中世前期の遺跡の様相について、「10世紀から集落が形成され、安倍、清原氏の時代にも利用された。12世紀には低地に流通の拠点ができ、平泉の経済基盤を支えたとみられる。14世紀中ごろには拠点を丘陵に移し中世城館が築かれたが、16世紀にはその機能を失った」と語った。
川に向かう道路跡が見つかったことや流通によってもたらされた可能性がある遺物を基に「12~15世紀にわたり川湊として流通に関わり、陸上交通と水上交通の結節点として機能していたとみられる。戦国期に入り大名の一円支配が進む中、一般的な村と化していったのでは」と推測。これまでの調査結果をまとめ、「都市平泉の研究や、地域の中世社会を解明する上で大きな手掛かりとなる遺跡」と価値を語った。
【写真】研究発表を通じて白鳥舘遺跡に理解を深めた世界遺産登録候補地ガイドの会講演会