組合に学校使用不許可で大阪市に賠償命令11月26日 12時26分
大阪市が、職員の組合活動に便宜を図らないことを定めた条例を理由に、小学校での集会の開催を許可しなかったのは不当だと教職員の組合が訴えた裁判で、大阪地方裁判所は「裁量権を乱用した違法な処分だ」として大阪市におよそ40万円の賠償を命じました。
判決は「違法な処分を正当化するために条例を適用する場合は、職員の団結権を保障した憲法に違反し無効だ」という判断を示しました。
大阪市では、おととし8月、職員の組合活動に便宜を図らないことを定めた条例が施行され、これを理由に、おととしと去年、市内の小学校の校長が、学校での大阪市教職員組合の研究発表会の開催を認めなかったため、組合が違法だと訴えていました。
26日の判決で、大阪地方裁判所の中垣内健治裁判長は、「条例が職員の団結権などを侵害するおそれについては何ら検討されておらず、橋下市長には、条例を制定することで、職員の団結権などを侵害する意図があったと言わざるをえない」と指摘しました。
そのうえで、「違法な処分を正当化するために条例を適用する場合は、職員の団結権を保障した憲法に違反し無効だ」という判断を示しました。
そして、「学校の使用を認めなかったことは、校長の裁量権の逸脱と乱用に当たり、違法だ」と指摘し、大阪市に対し、組合が代わりの施設を借りるためにかかった費用など40万円余りを支払うよう命じました。
大阪市の条例を巡っては、職員の労働組合が、庁舎内の事務所の明け渡しを求められたことを巡る裁判で、ことし9月、大阪地方裁判所が今回と同様の判断を示し、市が控訴しています。
大阪市教職員組合の稲田幸良執行委員長は、記者会見で、「教育研究集会の重要性を認め、条例の違憲性・違法性を断罪したもので高く評価するものです。大阪市は、今回の判決を真摯(しんし)に受け止め、労働組合に対する理不尽な対応を改め、健全で適正な労使関係の構築を図るべきです」とする声明を読み上げました。
判決について大阪市教育委員会の山本晋次教育長は、「判決内容を慎重に精査したうえで、今後の対応を検討したいと考えている」とする談話を出しました。