年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が25日発表した7~9月期決算によると、収益は3兆6223億円の黒字となり、3四半期ぶりの高水準だった。保有する日本株が値上がりしたほか、円安で海外資産の評価額が膨らんだ。資産額は130兆8846億円と過去最高となった。
GPIFは国民が納めた厚生年金と国民年金の保険料を、あらかじめ決めた資産構成の目安に従って運用している。
日本株の比率は17.8%に上がり、9月末時点の資産構成の目安の上限となる18%に迫る。国内債券の比率は48.4%と目安の下限となる52%を下回り、初めて50%を割った。GPIFは10月末に国内債券をほぼ半減し、国内外の株式を倍増する新たな資産構成の目安を発表した。新しい目安をにらんで、あらかじめ資産の入れ替えを進めていたと見られる。
GPIF、年金積立金管理運用独立行政法人