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選択肢は「やるか」「絶対やるか」。『「ズバ抜けた結果」を出す人の行動習慣』

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 仕事で結果を出すために最も重要なことは何でしょうか。才能や勤勉さ、行動力など様々な要素が頭に浮かびます。

 今回は、『「ズバ抜けた結果」を出す人の行動習慣』という本から、結果を出すための「行動」の重要性をご紹介します。

 著者である坂本幸蔵氏は、サイバーエージェント社に新卒で入社し、新人賞を2連続で受賞。そして、入社2年目にして同社子会社の役員に選ばれた後、株式会社リッチメディアを設立して独立するという実績の持ち主。

 筆者の経験を基にした「行動」に関する考察は非常に興味深い内容なので、詳しく見ていきましょう。

誰でも「行動」は出来る

 仕事において「行動」が最重要であると著者は述べています。その理由は、どれだけ頭が良くても「行動」が出来なければ結果を残すことが出来ないからです。「行動」は誰にでも出来るため、自分の能力に自信が無いと思っていても、まずは動き始めることが大切なのだそうです。

 著者自身も、行動するために、上司から(現時点の能力では)難解な仕事を指示されても「やったります」と宣言していたそうです。全ての指示に「やったります」の返答をすることで上司が指示する意図がわかるようになります。

 「やります」では無く、「やったります」と著者が宣言するのには理由がありました。「やったります」と言葉に出すことで「なんとしても、やらなければならない」という、周囲の期待になんとしても応えようとする意識で仕事ができるからです。

 著者は、そのように宣言することで周囲から信頼を得られ、応援されるだけでなく取引先からも声が掛かるようになった経験があるそうです。

やるか、絶対やるか

 行動に関して、「できる、できない」もしくは、「やるか、やらないか」で考えてしまうという人も多いのではないでしょうか。しかし、それらは本来、行動する前から判断は出来ないはずだと著者は述べています。

 そのため、「やるか、絶対やるか」で行動することが重要なのだそうです。まずは、行動に移すために「やる」以外の選択肢を持たないこと。そして、「絶対やる」というやり抜く意識を持つことで、仕事のスピードとクオリティを格段に向上させようと考えられるようになることが非常に大切です。

目標は高ければ高いほど良い

 サイバーエージェント社時代の著者は、社長である藤田晋氏の椅子を取ることを目標にしていたそう。目標は高ければ高いほど良いと考えていたためです。

 多くの人は目標について、実現できる可能性の高いものを着実に積み上げていくことをイメージします。なぜ著者は、高すぎるくらいの目標を立てるのでしょうか。それは、目標を高く設定することで、目標の先にあるものと現実のギャップを埋めることを考え、行動できるからです。

 ギャップを埋めようと行動に移すことで、実現できる可能性の高い目標よりもはるかに高い目標を結果的に達成できるようになります。これは、目標を立てても思うように結果が結果がでなかった人にとって、参考になる方法なのではないでしょうか。


 仕事で結果を出し、自分自身も成長するために一番重要なのが「行動」するということでした。最後に、行動することに関して著者は次のように述べています。

仕事における結果の差は、行動の差によって決まります。この差を埋めるのに必要なものは、能力ではなく、行動へつなげるための意識の持ち方です。

「才能の差は五倍、意識の差は一〇〇倍」

これが僕の持論です。

出典:坂本幸蔵(2014)『「ズバ抜けた」結果を出す人の行動習慣』


 『「ズバ抜けた」結果を出す人の行動習慣』には、今回ご紹介した内容だけでなく、具体的に行動へ移すために何をしたら良いのかが著者の実体験を基に述べられています。気になった方はぜひ手にとってみては?


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戦略に工夫は不要。結果を出すための『シンプルな戦略』

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 経営戦略を考えたとき「ブルーオーシャン戦略」、「ランチェスター戦略」など様々な戦略論が思い浮かぶでしょう。それらを企業が取り入れたとき、成長する企業もあれば、失敗に終わる企業もあります。

 では、戦略を立てても思うように結果がでないのはなぜでしょうか。今回は『シンプルな戦略』という本から、戦略の基本の部分を振り返りながら、結果を出せる戦略とはなにかを解明していきます。

本のハイライト

・多くの日本企業にとって、市場が飽和するか縮小している現在、現状維持するだけでは事業は先細る。しかし、現在の財産を活かす、考え抜かれた「シンプルな戦略」を持つことで、成長軌道を見出すことができるはずだ。

・理想的な「シンプルな戦略」とは、一言で言えて、しかも、①顧客の利益になる、②他社との違いがある、③儲かる、という三大基本要件を満たしているものが望ましい。

・戦略は、①戦略目的の設定、②境界条件の再定義、③環境分析と洞察、④課題の抽出、⑤戦略的方向性の創出、⑥まとめ上げ、の6つのステップで構成される。

出典:シンプルな戦略の書評・要約 | 山梨広一 - flier(フライヤー)


一言で表せる“シンプル”な戦略を立てる

 著者によると、目標が困難なものであっても、戦略だけはシンプルに立てるべきだそうです。そして、シンプルな戦略を立てるための要素として、顧客の利益・他社との違い・会社の利益の3つが重要になります。この3つの中で1つでも欠けてしまうと、戦略として成り立たないそうです。

 このようなシンプルな戦略を採っている企業の例として、ユニクロ(ファーストリテイリング)が挙げられています。ユニクロの戦略は、ヒートテックなど独自の価値を持つものを低価格で大量に販売するというものです。顧客に対して高品質で低価格、そして、自社に対して安定調達とローコストを実現しました。

 顧客と自社の双方に貢献しているこのスタイルは、他社が真似することは非常に難しいでしょう。このように、ユニクロは戦略の内容としては非常にシンプルでありながら、3つの要素を満たしていました。

戦略を成功させるために求められる3つの能力

 シンプルな戦略をただ構築すればいいわけではありません。ではその戦略を確実に達成するためには、どのような能力が必要なのでしょうか。著者によると、次の3つの能力が必要なのだそうです。

1. 論理的な思考力

 戦略を達成する上で欠かせない能力が、論理的な思考力です。物事の構造を捉え、そこから分析しなければなりません。例えば、1つの情報を多面的に捉え、「なぜなのか」「どうしたらいいのか」という視点で考えられる能力が必要です。

2. 規律を守る謙虚さ

 斬新なアイデアを創出するために、規律に縛られ過ぎるのはあまり良くないことだと思いがちですが、著者によると規律を守る謙虚さが論理的思考の次に重要なのだそう。思い込みや独りよがりな考えを排除し、中途半端なアレンジを禁ずることで、シンプルな戦略が達成できるようになります。

3. リーダーシップ

 戦略を達成するために、リーダーは欠かせません。戦略の責任など、人が嫌がることをリーダーが担うことで、円滑に物事が進むようになります。組織のメンバーを動かすためには、リーダー自身の夢や信念といった情熱を戦略に組み込む必要があります。そして、最終的に組織の情熱へと移行させていきましょう。


 企業戦略と聞くと、企業ごとに個性的な戦略を持っているイメージが強いですが、基本となる戦略はシンプルなものでした。今回ご紹介した『シンプルな戦略』では、方法論だけでなく具体的な企業の戦略例が載っています。戦略の基本を学びたい方、あるいは、改めて戦略を立てようとしている方にとって参考になると思いますので、ぜひ手にとってみては?


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悩みを解決するために悩むことをやめる? 『ぜんぜん気にしない技術』

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 悩みというのは、いくら考えてみてもすぐには答えが出ないもの。悩みの発端は、些細なことでも解決できずにモヤモヤしてしまうことがありますよね。

 このような悩みの原因は、たった1つでした。『ぜんぜん気にしない技術』という本から、仕事や人間関係などで抱える悩みを解決するための方法をご紹介します。

悩みを明らかにしていくとわかる、その原因とは

 本書では、仕事や人間関係から生まれる悩みを事例別に解決していきます。それぞれの解決方法を確認すると、たった1つの原因であることがわかります。それは、自分と周囲との関係を意識しすぎるために不安に陥ってしまうというもの。

事例1:仕事に時間をかけ過ぎてしまう悩み

 1つの仕事を完璧に終えることを目標に頑張っていると、ついつい時間がかかりすぎてしまうもの。しかし、著者達によると「完璧」というのは、何を基準に「完璧」とするか曖昧なのだそうです。

 そのため、自分の中で最低限達成できているであろう成果を提出することが大切になります。クオリティを上げることは重要ではありますが、効率が悪ければ結果として成果は出せないからです。

事例2:誰かに嫌われているのではないかという悩み

 嫌われることを恐れて人に対して反論することができず、つい愛想良く振舞ってしまうという悩みを抱えている人も多いのではないでしょうか。誰でも嫌われることは避けたいですよね。

 しかし、身の回りにいる全ての人があなたのことを好きになることはありません。著者達によると、大勢の人に好かれていることよりも、たった1人の人に信頼されている方が良いのは明らかだと述べています。

事例3:もしかすると、才能が無いのかもしれないという悩み

 どのような世界にも、天才的な能力を発揮する人材がいます。そういった人材と比較して「自分は才能がない」と思ってしまうこともあるでしょう。

 しかし、比較しても何も変わりません。多くの天才達は一度や二度の失敗では立ち止まらず、長い年月を掛けて天才と呼ばれるようになりました。そのため、他者と比較して悩む時間があるのならば、行動に移す方が前向きになれるそうです。



 悩みの事例からわかるただ1つの原因。それは、他者との関係を意識し過ぎてしまうことです。仕事や人間関係の失敗から、「悩み」に変えるのではなく、周囲を“気にせず”再度チャレンジする、ダメだと思ったら見切りを付けるというように「行動」に変えることが重要だとわかりました。

 「周囲なんか優先しないで自分を優先しようという考え」が軸になっている本『ぜんぜん気にしない技術』は、他にも「お金」に関するものや、「夢」に関するものなど幅広く取り入れています。気になった方はぜひ手にとってみては?

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