itou - 人生,健康,生活,豆知識 08:00 PM
110歳をこえる長寿の人に共通する遺伝子の特徴はあるのか:研究結果
Popular Science:長寿の秘密は遺伝子にある? 今のところそれは定かではありません。最近行われた研究で、110歳をこえる超長寿の人17人の全DNAシーケンスが解析されました。しかし、遺伝子の秘密は見つかりませんでした。
超長寿は遺伝することが知られており、長寿の人を多く輩出する家系もあります。双子を対象とした研究では、人間の寿命に対する遺伝子の影響は20~30%であることが示されました。超長寿の人ではその割合はさらに高くなります。また、ある研究では、110歳をこす超長寿の人たちと一般の人の間に、喫煙、飲酒、食事、運動の習慣における違いが、特にないことが示されています。おそらく秘密は遺伝子にあるのですが、どこにあるのでしょうか?
カリフォルニア州とワシントン州から来た遺伝学者のチームが、110歳を超えた人たち17人のDNAを調べて、超長寿の人だけに共通する遺伝子変異を発見しようと試みました。しかし、変異は見つかりませんでした。
特定の遺伝子変異は存在しない可能性もあります。遺伝子の組み合わせが鍵なのかもしれません。あるいは、110歳をこえる人を輩出する家系は、その家系特有の遺伝子を持っているのかもしれない。と、この研究の主任研究員でスタンフォード大学の生物学者Stuart Kim氏が『Live Science』誌で語っています。もしそうであれば、110歳をこえる人すべてに共通する遺伝子は見つからなくて当然です。
あるいは、調査した人数が足りなかったのかもしれません。Kim氏によると、今回の遺伝子データは公開されているので、ほかの研究者が調査を引き継ぐこともできるとのことです。
Kim氏らは先日、この研究結果を米科学誌『PLOS ONE』に発表しました。
GENETIC ANALYSIS OF 110-YEAR-OLDS FINDS NO SECRET|Popular Science
Francie Diep(訳:伊藤貴之)
Photo by ShutterStock
- 心も体も30歳若返る「スーパー高齢者」の50の習慣
- 主婦と生活社