『GQ JAPAN』ウェブ版でもっとも長い連載が、銀座ホステスの藤島佑雪によるお悩み相談「ちょっと言ってみ?」。その藤島が、日テレのアナウンサーに就職が決まっていた女性が内定を取り消された問題について緊急寄稿!
文: 藤島佑雪
Photo: AP / AFLO
日本テレビにアナウンサー枠で就職が決まっていた女性が、銀座でホステスをしていたことを理由に内定を取り消されてしまった件。多くの著名、無名の方が寄稿されたり、SNSで意見を述べられたりで、話題が拡散しています。いくつか拝読させていただきましたが、ホステスとして銀座に在籍する身としては違和感を感じるものも多く、僭越ながらこのたび、是非に! とGQ編集部に頼み込み、緊急寄稿させていただきました。
まずは実際にうちのクラブであったこんなお話から。
某テレビ局のそこそこ役職のある方のお席に、わたくしがヘルプとしてついていたときのことです。いつものメンバーで和気あいあい。なんの問題もなく楽しさいっぱい。そこに黒服が登場。「新人の○○ちゃんです。現役女子大生でアナウンサーを目指しているので」という触れ込みでホステスを追加してきたのです。いなや、席を仕切っている係の同僚がバズーカ砲撃。「アナウンサーを目指すようなこが、こんなとこで働いちゃいけないの。本気で目指してるこはこないから。あなたにできるのはね、テレビ局のひとと知り合ってもよくてHして捨てられることくらいだから。わかった?わかったら一杯ごちそうになって、下がってちょうだい」と新人にぴしゃり。
Hうんぬんのくだりはさておくとして、これ、正論だと思うんです。真剣にアナウンサーにならんと頑張ってる友だち、実際になった友だちがわたくしの周りにもいましたから、わかるんです。大学生はまだ青いです。若造です。でも、銀座でホステスのバイトをするということがアナウンサーになるためにはマイナスになることくらい、わかるでしょ。
同僚が言いたかったのは、そんなこと常識中の常識なのにホステスやりながら「アナウンサー目指してます」だなんて上っ面のアピールで、ひとの客に媚売ってんじゃねーよ!ってこと。清純派AV嬢みたいなありもしない看板上げてんじゃねーよ!って。
芸能、モデル関係のこもきれいなこが多いから、よくクラブスカウトされてます。でもね、ちゃんと目指してるこは事務所からもきつく言われてるから、絶対に水商売なんてしません。してるこ、いますよね。知ってます。そういうこは事務所からの期待が薄くて将来のないこです。だから、アナウンサーやモデル、芸能人になりたいのに、水商売に手を染めちゃう子は脇が甘い。これからのキャリアにマイナスになりこそすれ、プラスになることはないってわかってるのに、ばかだな〜って感じ。