「税金を払わない巨大企業」は結構なトンデモ本らしい
富岡幸雄氏の『税金を払わない巨大企業』という本は、内容が嘘デタラメな、会計の基礎がわかっていないトンデモ本のようです。
更新日: 2014年10月04日
富岡幸雄氏の『税金を払わない巨大企業』という本は、内容が嘘デタラメな、会計の基礎がわかっていないトンデモ本のようです。
更新日: 2014年10月04日
文春新書『税金を払わない巨大企業』という本はどうやらかなりのトンデモ本らしいです。
目次
第1章 大企業は国に税金を払っていない
第2章 企業エゴむき出しの経済界リーダーたち
第3章 大企業はどのように法人税を少なくしているか
第4章 日本を棄て世界で大儲けしている巨大企業
第5章 激化する世界税金戦争
第6章 富裕層を優遇する巨大ループホール
第7章 消費増税は不況を招く
第8章 崩壊した法人税制を建て直せ!
Sep.28【honto/経済・ビジネス第8位】税金を払わない巨大企業 (文春新書)/富岡幸雄tinyurl.com/p9bv5bu
「なんだこの本w」「嘘ばっかり」「こんなトンデモ本売れるとか世も末」という声多数
輸出戻し税のデマとか内部留保批判もそうだけど、こういう「大企業叩き」で人気取りをやろうとしてる左派は、どんどんマトモな人からの支持を失うだけだよ。
大学で税務会計教えている教授なのに、もう現行税法や会計に頭が追い付いていないご様子
ウワサの電波本の著者は富岡幸雄氏。中央大学で長らく税務会計を講じていた高名な学者なんですが、法人税法が会計から明確に分離した平成9年辺りから、会計の動きも理解できずアレな記事を乱発しております。しかし偉い先生()なので逆らえないのかけっこう有名な雑誌に今でも記事が載る
おそらく富岡氏は税効果会計も理解できないのでしょうし、最近も改定を行っている著書「税務会計講義」などは改定部分はほぼ中央大学の教え子たちがゴーストライターをしていると思われ
本の内容の何が間違っているかを詳しく解説してくれる人も登場
みずほフィナンシャルグループの法人税等が2億26百万円とあるのは、持株会社単体の法人税等の納付額であり、収益の大部分が持株会社からの受取配当金で益金不算入なので当たり前。連結ベースでは645億の法人税等を納付している(25年3月期)
25年3月期ではまだFGの中核であるみずほ銀に繰越欠損金が残っていたので納付額が少ないですが、26年3月期では連結ベースの法人税等は1400億円余り。これは海外で納付した外国法人税も含まれていますので、全て日本の国庫・地公体に納付されたわけではありませんが・・
ソフトバンクに関してみると、ソフトバンクモバイル株式会社は上場しておらず、ソフトバンクの関連会社だ。(曾孫会社にあたるらしい)ここの連結PLにある納税額は1224億。税効果適用後の実効税率は46.32%単体PLで見ると納税額1223億実効税率46.32% ちゃんと納税してますね。
こういうところをみないで「ソフトバンク株式会社」の単体PLだけを見て「税額5百万!」と飛びついてしまって批判するのは正しくない態度だろう。そうやって事情が分からない人を煽ろうとしているなら、富岡氏の態度も間違ったものだと思う。
「税金を払わない巨大企業」について、すごく雑だけど、説明する図を書いてみた。ソフトバンクはグループ全体としては9,323億の利益に対して3,462億の税負担をしている。(全世界で)税引後利益が集約される持株会社では新たな税負担はなし。 pic.twitter.com/nMDjzkTWPr
この図だが、自分でもとても雑なものであることは承知の上なので、そこは勘弁していただきたい。実際は左側の図がグループ全体なので、その部分からあたかも「ソフトバンク株式会社」という外部に配当で資金が流出するかのように見えるのは正しく無い点だ。ポイントはグループ全体の税負担の規模だ。
全体を統括する持株会社の「ソフトバンク株式会社」はグループ各社の税引後の利益の一部を配当として受取ることで利益を集約する。形式上はこの会社単独の利益が生じるが、既にグループ全体としては課税された後の利益なので、「受取配当の益金不算入」の規定により追加の課税はされない。
ソフトバンク株式会社は上場しているので、一般株主(ただし孫CEOや金融機関等大口株主も含むが)に対しての配当はソフトバンク株式会社が行う。ソフトバンクを例として説明したが「税金を払わない巨大企業」ではあえて、「グループ全体での税負担」という観点を無視しているのだ。
「税金を払わない巨大企業」の「実効税負担率の低い大企業」一覧表では、何故か連結決算ベースの税負担額が省かれているので、それを付け加えた表を作成してみた。 pic.twitter.com/ZkKBCheM0e
「膨大な資料を収拾し、精査、分析した」とか書いてあることももしかして嘘!?
富岡教授は「膨大な資料を収拾し、精査、分析した」というが、有価証券報告書が各社のWEBサイトで入手できる今では、このくらいの作業ならものの30分で出来てしまう。
こうしてみると、みずほ関係各社は税効果適用後の税率(実効税率)でも確かに負担率が低いが、本の帯にもなっている、ソフトバンク、ユニクロについては別に低くもなんでもないことが見て取れる。他の各社もそうだ。
受取配当の益金不算入のうち子会社の100%の部分については、「事業を実際に行っている子会社でまず税金払って配当」「それを管理部門である持株会社に集約する、ここでは新たな税負担なし」「持株会社から一般株主に配当」って流れだと思うし、これを何故富岡氏が問題視するのかよくわからん。
持株会社が傘下にぶら下げている100%子会社(完全支配法人といいます)から受け取る配当金は益金不算入(会計上収益だが課税所得に算入されない)。本支店の資金移動に課税されないのと同じで大企業優遇でもなんでもない
「税金を払わない巨大企業」で巨大企業批判をしている人の多くは実際にはこの本を読んでいないか、読んでいても富岡氏の言う「実効税負担率」(これは富岡氏の独自概念だ。)が何を意味する数字なのか理解しないまま勘違いして批判しているのだろうと思う。まあ私もちゃんと読んでないんだけど。
「俺は○○が嫌いだ」という感情を表現するには、学問的な用語は必要ないでしょう。学問分野の評価にかかわるので、専門的(風味の)用語は使わないでいただきたく
そしてこんなアホな本を信じちゃう頭の弱い人達が続々と登場
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