「韓国では在特会(在日特権を許さない市民の会)のようなヘイトスピーチ(憎悪表現)を行うグループと嫌韓派を混同しているケースが多いが、両者は明らかに違う。ヘイトスピーチよりもさらに深刻なのは、普通の日本人たちの間で嫌韓派が増えているということだ」
京都大総合人間学部の小倉紀蔵教授(55)は24日、ソウル大日本研究所で本紙と行ったインタビューで「在特会を中心とするヘイトスピーチを行うグループは言行が低級かつ過激で、彼らを好む日本人はほとんどいない。日韓関係に与える否定的な影響も限定的だ」とした一方「日本の一般人の間で嫌韓派が増えている理由については、韓国も客観的に分析してみる必要がある」と述べた。小倉氏は同日行われたソウル大日本研究所の10周年記念セミナーで「日本の嫌韓派は何を主張しているのか」をテーマに講演した。以下は小倉氏との一問一答。
-嫌韓派の主張は。
「一言で言うと『韓国は信じられない』というものだ。1965年の日韓国交正常化以降の50年間、両国は友好関係を結んできたが、日本人からすると韓国は『これ以上日本と付き合わないようにしよう』と言っているように見えるため、その韓国を排斥しようとしているのだ。特に、日本は韓国の中国偏重現象について、韓国人が考えるよりもはるかに深刻に受け止めている。韓国が経済的に大きな魅力を持つ中国と親しく付き合うことは理解するが、日本が長年にわたり韓国と友好的な関係を続けてきたのに、韓国はどうして中国にばかり近寄るのかという残念な気持ちを日本人が抱くようになったのは事実だ。それが嫌韓感情をさらにあおり立てている」
-嫌韓派は増えているのか。
「自ら嫌韓派だとは言わないが、客観的に見て嫌韓派に分類できる日本人はかなり増えた」