仏像盗:対馬で逮捕の韓国人5人に 経典300冊以上押収

毎日新聞 2014年11月25日 21時38分(最終更新 11月25日 22時34分)

長崎県対馬市の梅林寺で保存されていた市指定有形文化財「誕生仏」=対馬市教委提供
長崎県対馬市の梅林寺で保存されていた市指定有形文化財「誕生仏」=対馬市教委提供

 長崎県警対馬南署は25日までに、長崎県対馬市の寺から仏像を盗んだとして、窃盗の疑いで、自称住職、金相鎬(キム・サンホ)容疑者(70)ら韓国人の男5人を逮捕した。うち3人は容疑を否認しているという。県警は男らから300冊以上の経典「大般若経」を押収しており、仏像と一緒に盗んだ疑いで捜査している。

 逮捕容疑は24日午前10時〜午後1時50分ごろ、対馬市美津島町の寺から市指定の有形文化財「誕生仏」(高さ約10.6センチ)を盗んだとしている。

 対馬南署によると、24日午後2時ごろ、寺の住職が仏像がないのに気付き同署に通報。午後4時ごろ、署員が対馬市南部の厳原港で、韓国に出国しようとしていた男4人に職務質問し、所持品から仏像を見つけたため4人を24日に逮捕。もう1人も一緒に行動しており、事情を聴いていたが、25日になって逮捕した。

 市によると、寺は梅林寺で、仏像と一緒に保管庫にあった市指定有形文化財の大般若経もなくなっている。仏像は9世紀の新羅時代のもので、経典は14世紀ごろのものとみられる。

 対馬市では2012年にも神社などから国指定重要文化財「銅造如来立像」と県指定有形文化財の仏像が盗まれ、韓国に持ち込まれた。【大場伸也、竹内麻子】

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