画竜点睛を欠く!!
最近は皆様ご存知の様に僕はSONYのカメラをずっと褒めています。
しかしそれはあくまでも事実を書いているだけです。
もちろん既存の大手2大カメラメーカーの一眼レフ製品と比較して、
使いやすさや機能、交換レンズの充実度等、
ミラーレス陣営が今後考えなければいけない問題は多々あります。
それはまだまだ発展していく途中だからです。
しかしたとえ普段厳しい評価をする僕でさえ、
カメラに関しては、
SONYは頑張っていると断言出来ます。
そう僕が考える一番の理由は、
ミラーレス一眼でこれまで主流だったデジ一眼に並び、
凌駕しようとする姿勢をはっきり感じるからです。
この姿勢は、既存の2大カメラメーカーであるキャノンやニコンにはない発想です。
よってこれは「挑戦」です!
僕の一番好きな言葉ですから、
SONYが挑戦するなら、
僕は応援します!
・・・・・・
上で応援すると書きましたが、
それは言い換えるなら、
時には今後の発展のために、
「苦言」も述べなければいけないと言う意味でもあります。
実はここ数日多くの読者の皆様からメールやメッセージを頂きました。
それはどういうものかと言いますと、
「SONYのレンズの広告写真(そのレンズを使用した写真)は、
ケント白石さんが撮られたものですか?」
この質問が実に多いのです。
多分それは「美瑛町」を撮影した写真がその中に多数存在するためだと思います。
そしてさらに皆さんは僕にこうも書いています。
「普段眼にするケントさんの写真とは違うように見えるのですが、
何か特別な意図があって撮られているのでしょうか?」
ここでハッキリ皆様に断言します!
今現在、僕はSONYの広告写真は一切撮っていません!!
そしてさらに言います。
僕も皆様の話を聞いてその広告写真を確認しました。
感想をここで書きます。
『SONYは最も大切な事を忘れている!- 画竜点睛を欠く!!』
この一連の美瑛町を撮影した写真は酷過ぎます!
もちろん、写真家の表現が酷いと言っている訳ではありません。
それは個々の写真家の自由な表現ですから・・・。
問題は広告写真として酷いということです。
簡単に言えば、
「こんな写真しか撮れないレンズを誰が買うのか?」
そういうレベルの広告写真です。
ようするに広告する意味が無い。
何のための写真なのか?
SONYの広告企画をする人達は何を考えているのか?
自社製品の素晴らしさを写真で伝える事が出来ないなら、
「それはあなた達の負けですよ!」
カメラやレンズの素晴らしさは理論では示せない!
写真でそれを証明する事です。
ようするに、
あなた達の仕事は写真でそれを消費者に示す事です!
せっかく素晴らしいレンズを作っていながら、
下記Webサイトを見たなら、
写真のあまりの酷さに泣けてくる。
★「SONY Eマウントレンズ」
僕がこの写真を見て感じるのは、
写真家の実力は関係ない。
そもそもプロといえども、
自分の意見を企画に反映させれる者など殆どいない。
ただカメラとレンズを与えられて撮るだけです。
だから責任はすべてSONYの広告企画部門にある。
とてもお粗末な仕事だと思います!
しかもこのページに出ているレンズはいずれも高価なレンズです。
例えば最新のレンズ Vario-Tessar T* FE 16-35mm F4 ZAを使った「青い池」の写真を見て下さい。
青空に色ムラさえ見える。
PLフィルター使用したんじゃないの?
またVario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZAで撮った「クリスマスツリーの木」も、
空の色が不自然で、
こんな風に現像で彩度やコンントラストを異常に上げて…
お粗末この上ない!
だから高いレンズなのに必ずしも評判が良くないでしょ?
しかもどのレンズでも、
太陽が素晴らしく撮れる事を表現した写真が無い。
ここで笑い話を書いておきます。
先日SONY本社の社員の方とお話しする機会がありました。
彼は僕の写真を見て感動してこう言いました。
「美しい太陽ですね!」
僕は言いました。
「この写真はあなたの会社のカメラで撮ったんですよ!」
彼は・・・
「え!本当ですか!!」
「今現在、太陽を撮らせたら世界一のカメラシステムだと僕は考えています。」
そう言うと、
「うちの会社のカメラってそんなに良かったんですか?」
とまあこんな感じです。
SONYの社員が一番理解していない!
自社製品の強調すべき特徴を!!
ですから、
この程度の広告写真に成るのです。
再度誤解ない様に書いておきます。
「美瑛町」を多数撮っているこれらの広告写真は、
ケント白石が撮った作品ではありません。
お間違いなく!
僕が撮るなら、
もし僕の写真を掲載して下さるなら、
既存の光学ファインダーを使う一眼レフではなかなか撮れない写真を撮ります。
つまり光学ファインダーでは太陽を覗く事が不可能です。
しかも2大メーカーのカメラシステムでは、
今現在ゴーストやフレアに悩まされます。
よって次の様な写真は簡単に撮れません。
作例は全てSONYα7シリーズ(カメラ+レンズ)を使い、手持ちで撮影しました。
もちろん僕の写真を使えと言ってるわけでは無いです。
こういう他社のカメラで簡単に撮れない写真を用意しないで、
何のための広告写真なのか?
僕が強調したいのはそこです。
最後にくどい様ですが書いておきます。
どんな素晴らしいカメラを開発しても、
その素晴らしさは理論を書きならべても伝わりません。
カメラやレンズの目的は写真を撮る事です。
だったら最後は写真でそれを証明しなければいけないのです。
例えば上の写真を見せて、
「わーっ、自分もこんな太陽の写真が撮りたい!もしこのレンズを使って自分でも撮れるなら欲しい。」
そう思わせる様な写真を実際に撮影して掲載する。
それが広告であり、かつてのSONYがやってきたことでしょ!
そういうワクワク感みたいなものが今のSONYには無い。
いや正確に言えば、
こんな素晴らしいカメラやレンズを作っていながら、
その性能を正しく伝えられない。
カメラやレンズの実力は、
当然ながら最後は写真で表現する。
画竜点睛を欠いてはいけない!
SONYの社員の皆さん、
あなた達はこんな素晴らしいカメラとレンズを作っているのですから、
SONYでなければ撮れない写真を世界に出して下さい。
僕は常に世界に「挑戦」しています。
SONYが本気でカメラを作り世界のカメラ市場に挑戦していくなら、
僕は微力ながら写真家として応援します。
頑張って下さい!
(#^.^#)
ケント白石
北海道を世界に売り込む侍写真家
Professional & SAMURAI Photographer Kent Shiraishi
ケント白石 写真家の宿「てふてふ」
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