怪しいオープンアクセスジャーナルからのしょっちゅう執筆依頼が来ることに頭に来た研究者が「Get me off your fucking mailing list」と863回書いた論文投稿 ↓ Editorが「素晴らしい論文なので150ドル支払えばアクセプトしたい」
— EARL@インフルエンザではなかった (@DrMagicianEARL) November 25, 2014
承前)その結果生まれたInternational Journal of Advanced Computer Technology誌の驚愕の論文がこちらになります.図にもご注目ください. http://t.co/jDyfhxaFpS
— EARL@インフルエンザではなかった (@DrMagicianEARL) November 25, 2014
もうこれだけでネタとして完結しているのですが、受理されるまでの流れがよく分からなかったので調べてまとめました。
この論文が受理されるまでの流れ
スタンフォード大学のDavid Mazières准教授とハーバード大学のEddie Kohler准教授は2005年にWMSCI (World Multiconference on Systemics, Cybernetics and Informatics) と言う学会に "Get me off your fucking mailing list"だけ書かれた原稿を送りました。David Mazières准教授のホームページ*1には、この原稿が受理されたかどうか公式な発表はなかったと書かれています。
どうもこの学会はスパムメールを送ったり論文が受理される基準が低かったりと悪名が高かったらしく、それに対する当て付けで書いたのだと思われます。
2014年になって、フェデレーション大学のPeter Vamplew准教授はInternational Journal of Advanced Computer Technologyと言う学術誌からスパムメールが来るのに苛立ち、前述した原稿をそのまま送りつけました。すると驚くことに、この学術誌から「あなたの論文は素晴らしい!150ドル払えば載せるよ!」と言うメールが返ってきたと言うのです(ここまでWikipediaの和訳*2でお送りしました)
受理された証拠のメール
あー、だからpdfのurlが雑誌社のものじゃなくStanfordのurlだったんですね。どうでもいいけど准教授が無駄にイケメン風で困る。
終わりに
このように金目当てで論文を出版してしまう怪しい学術誌が近年問題視されています。
英語で書かれた論文と言うだけで何となく凄いと思ってしまう人は、ダマされないように気をつけたほうがいいかもしれません。