長崎県警対馬南署は25日までに、同県対馬市の寺から仏像を盗んだとして、韓国人の男4人を窃盗の疑いで逮捕した。市によると、仏像と一緒に保管庫にあった大般若経の経典もなくなっている。対馬南署は4人が盗んだ可能性があるとみて捜査している。
対馬南署によると、逮捕されたのは韓国の寺の住職とみられる金相鎬容疑者(70)ら4人。うち2人は容疑を否認しているという。
4人の逮捕容疑は24日午前10時~午後1時50分ごろ、対馬市美津島町の梅林寺から銅製の仏像を盗んだ疑い。仏像のほか複数の経典も持っていた。
対馬南署によると、仏像は高さ約11センチの「誕生仏」で、対馬市指定の有形文化財。市によると、仏像は9世紀の新羅時代のものとされる。
24日午後、対馬南署に住職の男性から通報があり、署員が対馬南部の厳原港で男4人を見つけ職務質問。所持品から仏像が見つかったため逮捕した。
2012年10月には対馬市の神社と寺から盗まれた仏像2体が韓国に持ち込まれた。うち1体の県指定有形文化財「観世音菩薩(ぼさつ)坐像」について、韓国中部の大田地裁が13年2月、日本への返還を差し止める仮処分を決定した。〔共同〕
仏像窃盗、対馬南署