最大2Gbpsを実現!ヤマハの新VPNルータ「RTX1210」の特徴とは(前編)

最大2Gbpsを実現!ヤマハの新VPNルータ「RTX1210」の特徴とは(前編)(1/2)

2014年11月25日(火) 11時00分
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セミナーの模様の画像
セミナーの模様
ギガアクセスVPNルータ「RTX1210」の画像
ギガアクセスVPNルータ「RTX1210」
IPsecやL2TPを利用したセンター側への接続や、リモートアクセスの受け口に適しているの画像
IPsecやL2TPを利用したセンター側への接続や、リモートアクセスの受け口に適している
インターフェースの配置など。シリアルポートのみRJ45に変更されているが、あとは前モデルを継承の画像
インターフェースの配置など。シリアルポートのみRJ45に変更されているが、あとは前モデルを継承
ルーテイングのスループットは最大2Gbps、VPNスループットは最大1.5Gbpsになったの画像
ルーテイングのスループットは最大2Gbps、VPNスループットは最大1.5Gbpsになった
ポート番号を節約し、より多くのセッションを管理して利用できるようになるの画像
ポート番号を節約し、より多くのセッションを管理して利用できるようになる
デモの構成。RTX1210にヤマハのスイッチ(SWX2200)を2台接続し、さらに無線AP(WLX302)もつなげたの画像
デモの構成。RTX1210にヤマハのスイッチ(SWX2200)を2台接続し、さらに無線AP(WLX302)もつなげた
デフォルトで4つのガジェットがあるダッシュボードの画像
デフォルトで4つのガジェットがあるダッシュボード
「LANマップ」。ヤマハ以外のネットワーク機器も表示されるの画像
「LANマップ」。ヤマハ以外のネットワーク機器も表示される
ネットワーク機器やIP端末などの接続デバイスがツリー状にアイコンで表示されるLANマップの画像
ネットワーク機器やIP端末などの接続デバイスがツリー状にアイコンで表示されるLANマップ
LANマップでは、コメントの入力も可能。設置場所や、固定資産番号などを書き込んで、リソース管理も簡単に行えるの画像
LANマップでは、コメントの入力も可能。設置場所や、固定資産番号などを書き込んで、リソース管理も簡単に行える
スナップショット機能。ルータに保存されたネットワーク情報に差分が生じると、赤いハイライトで表示の画像
スナップショット機能。ルータに保存されたネットワーク情報に差分が生じると、赤いハイライトで表示
■価格を据え置き、2Gbpsの高性能を実現したVPNルータ「RTX1210」

 先ごろヤマハはSCSK主催のセミナーにおいて、新製品のギガアクセスVPNルータ「RTX1210」に関するアップデート情報を発表した。ヤマハが初めてルータを開発したのは1995年のこと。Windows 95が発売され、インターネットの普及が始まった頃だ。あれから20年。同社はネット環境の進化とともに複数のルータを市場に投入しており、すでに累計出荷台数で260万台を超える実績がある。今回の新製品は6年ぶりの刷新となるものだ。価格を据え置き、性能を大幅に向上させており、来場者から注目を集めていた。

 まず開発元のヤマハから担当者が登壇し、「RTX1210」のアップデート情報について紹介した。本製品は、企業や店舗の多拠点ネットワークにおける拠点側に使うルータである。IPsecやL2TPを利用したセンター側への接続や、リモートアクセスの受け口となるものだ。

 6年ぶりの刷新となるRTX1210は、大幅に性能を向上しつつ、前モデル(RTX1200)の機能を継承している点がポイント。旧機種の置き換え需要を狙っている。価格も前モデルと同じで、12万5000円(税抜き)に据え置かれている。発売は11月中の予定だ。

 「機能継承については、RTX1200のインターフェース(シリアルポートのみRJ45に変更)、配置、LEDやスイッチもすべて1200を踏襲した。またコンフィグもそのまま利用できる。これによりスムーズなリプレイスが可能になる。拠点数が多い場合に、切り替え作業の手間が省けると思う。ソフトウェアの無償バージョンアップはもちろんのこと、サポート体制もSCSKやヤマハ・コールセンターによるハイレベルな相談窓口を利用できる」(ヤマハ 担当者)。

 RTX1210のチャレンジとなる更新点については、「まず電源は200V対応(AC100V-AC240V)になった。電源ケーブルについても一体型から着脱式に変更されている。電源プラグは、外部に出ない構造とし、配線ケーブルの干渉を防ぐ工夫も凝らした。また動作温度は40度から45度に引き上げた。空調がない遠隔地や無人環境での利用も可能だ。消費電力は10%ほど低減し、14.5Wとなった。小型化への要望もあり、奥行きを31mmほど短くした」とのこと。

 次に性能面については、挑戦という言葉がふさわしいほど大幅に向上している。「ルーテイングのスループットは最大2Gbps、特にVPNスループットが200Mbpsから最大1.5Gbpsになり、最新のサービスにも対応できる。最近では、Webアプリケーションを使う際に、NATのセッション数が不足することもある。そこで従来の20000から65534までセッション数を引き上げた。さらに“ポートセービングIPマスカレード”と呼ばれる機能(仮称)を搭載し、ポート番号をより効率的に割り振りする仕様とした」。

 この「ポートセービングIPマスカレード」は、従来のように1つのセッションにつき、1つのポートに割り当てる方式ではなく、宛先が異なればポート番号を使いまわせるようにして、ポート番号を節約できる機能だ。より多くのセッションを管理して利用できるようになる。この機能はコマンドによって、従来の機能に戻すことも可能。

 上位機種には既に採用されている、LANの冗長化を目的とした「リンクアグリゲーション機能」も搭載された。そのほか「FlashROMフェイルセーフ機能」も用意。ファームウェアのアップデート中に、停電などで電源が落ちて起動しなくなっても、古いファームウェアでリカバーできる。細かい点ではシリアルI/Fのボーレートを高めているため、ログやコンフィグの取得時間が早くなる。

 さらに「大きく刷新されたGUIにも注目してほしい」と強調するように、RTX1210では、ダッシュボード、端末管理(LANマップ)、簡単設定といった画面インターフェースが非常に使いやすくなった。ブラウザへの対応も広がり、従来のIEだけでなく、Firefox、Chrome、Safari(iOS版も含む)など、ユーザー環境により選択できるようになった。
《井上猛雄》
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