<衆院選>集団的自衛権の撤回求める 民主公約
毎日新聞 11月24日(月)8時0分配信
民主党の衆院選公約の概要が23日、分かった。集団的自衛権の行使を容認する今年7月の閣議決定の撤回や、消費増税の前提として同党が自公両党と合意した「政治家が身を切る改革」の議員定数削減や1票の格差是正など、10項目の重点政策項目を盛り込んだ。
【主な野党の重点政策】
24日に正式発表する。集団的自衛権をめぐっては党内で意見が割れていたが、憲法解釈の変更による行使容認の閣議決定が立憲主義に反するとして閣議決定撤回を明記した。また、安倍政権が議員定数削減などを進めないのは約束違反として、消費増税凍結の方針を決めたことを受け、議員定数削減を前面に打ち出す。
重点政策では、米価下落や環太平洋パートナーシップ協定(TPP)交渉参加による農家の経営不安に対応するため、民主党政権だった2010年度に導入した「農業者戸別所得補償制度」の法制化も訴える。同党がアベノミクスによる円安の弊害と批判するガソリン・軽油・灯油の価格高騰対策▽東日本大震災からの復旧事業を国が特例的に支援する15年度までの集中復興期間(5年)の延長▽女性と子どもの貧困解消−−も掲げる。
また、民主党政権時の11年度に制度化した公立小学校1年生の「35人学級」を、財務省が「40人学級」に戻す案を打ち出していることを受け、「35人以下学級の推進」も盛り込んだ。
公約は、アベノミクスの三本の矢への対案として、柔軟な金融政策▽人への投資▽未来につながる成長戦略−−の3項目の経済政策も提案する。【田所柳子、佐藤慶】
◇民主党の衆院選公約の重点政策10項目◇
・議員定数削減・1票の格差是正
・介護報酬の引き上げ
・労働者保護ルールの改悪阻止
・35人以下学級の推進
・女性と子どもの貧困解消
・大震災集中復興期間の延長
・2030年代の原発ゼロに向け、あらゆる政策資源の投入
・ガソリン・軽油・灯油の価格高騰対策
・農業者戸別所得補償制度の法制化
・集団的自衛権の閣議決定の撤回
最終更新:11月24日(月)9時10分
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