【青木大和と彼がご迷惑をおかけした全ての皆様へ。】

【青木大和と彼がご迷惑をおかけした全ての皆様へ。】

2014年11月25日

皆様、AO義塾塾長の斎木陽平と申します。まずAO義塾卒業生の青木大和が世間を大変お騒がせしていること、心より深くお詫び申し上げます。

事実関係を整理させて頂くと、彼はAO義塾の二期生であり、非常に思い入れの強い塾生でした。彼は高校在学中に任意団体「僕らの一歩が日本を変える」(現在NPO)を立ち上げ、若者政治参加の拡大という極めて社会的意義の大きい活動に取り組む姿を誇りに思っておりました。

それだけに、今回の一件を非常に残念に思っています。
いえ、「残念」という言葉では表現しきれない、
強い憤りを覚えざるを得ません。

大学生である青木は、無垢な小学4年生の中村と偽り、安倍政権の解散総選挙への一方的な批判と言われても疑いようのない言論を、NPOの代表理事という立場にありながら展開し、世間を大変にお騒がせ致しました。

皆様に何と謝罪すれば良いのか、言葉が見当たりません。
本当にただただ、弊塾の卒業生がこのような形で多く方にご迷惑をかけたことを申し訳なく思っております。

以下:AO義塾卒業生・青木大和へ

まず第一に、君は嘘つきだ。しかも卑劣な嘘つきだ。
自らの主張を、無垢な小学生に偽って発信するなど「卑怯」な行いであり、言語道断である。

まさに「卑劣で恥ずべき行為」だ。情状酌量の余地もない。

君に主張があるなら、なぜ正々堂々主張しないのか。
大和魂溢れる日本男児ならば、
「卑怯」な行為を最も恥ずべきことと心得ているはずではないか。

君は自分の動機がなんだと言い逃れを試みているが、そんなことは関係がない。君はもう子どもではないのだ。まして、君は組織のリーダーではなかったか。言い逃れを重ねようとする姿勢は、恥の上塗りだ。

大和よ。まず、その名が授けられた意味を考えよ。
その名を名付けた両親に想いを馳せよ。
両親が今どんな心境にあるか、持ち得る限りの想像力で想いを馳せよ。

次に、高校生だった君は「僕は日本を愛している。何としても日本の民主主義の活性化に貢献したい」と僕に言った。その言葉は偽りではなかったはずだ。

だとするなら、君は民主主義の選挙のルールによって負託を受けた総理大臣に対する礼節と敬意を持つべきではないか。
にもかかわらず、君の行いは一国の総理に対してあまりに侮辱的であり、
あまりに中立性を欠いていた。

これは民主主義を冒涜する行為であり、看過し難い行いだ。

権力の前にひれ伏せなどと言っているのではない。
仮にも君は若者の政治参加を謳うNPOの代表だったはずだ。
そうであるなら当然持つべき「民主主義への敬意」を君は欠いていた。
このことを私はどうしても看過できない。

大和よ。民主主義とは何か。今一度、自分自身に問い直せ。
幸いなことに、君は慶應義塾大学法学部政治学科に在籍している。
其処は日本最高峰の政治学の拠点の一つである。
教授達に許しを乞い、真摯に一から学問をすることで出直しなさい。

かの福沢諭吉先生は「理想が高尚でなければ、活動も高尚にはならない」と教えを残された。君の今回の「活動」は明らかに間違っている。
だとすれば君の「理想」に問題があると言わざるを得ない。

そのためにも、自らの理想を問い直せ。学問を一からやり直せ。
大いに学問するために、大学は存在し、
そのために君はAO入試で合格を許されたのではなかろうか。
まさに打ちひしがれる今日のような日のために、
福沢先生は君に慶應義塾で学ぶ機会を与えたのではなかろうか。

最後に、君に言いたいことは、君にどんなことがあろうと、
僕は君と共に学び合った同志であることは揺るぎようがないことだ。

君にどんな憤りを覚えても、
君にどんな悲しみを覚えても、
君と学び合った日々を捨て去ることが僕にはできない。

それが自分にできないから、
僕は皆様に許しを請いたい。
もちろんそれは途方のない仕事のように見える。

今回の事件で、どれだけ多くの人に、
多大なご迷惑と不快感を与えてしまったことか。

君は慶應義塾の誉れを傷つけ、
AO義塾の内外問わず、AO入試で入学した同志達の誇りを傷つけた。

人々を欺き、それだけに留まらず、
君を常に支えた仲間を裏切り、
君の可能性を信じた教授を裏切り、
君に期待した支援者を裏切り、
どんなことがあっても君を愛する両親さえも裏切った。

二十歳の君には背負いきれないような「罪」だ。
ここに法律は関係ない。これは君の倫理と正義に関わる問題だ。

だからこそ、君に残された道は、
言い訳することでもない。
逃げ隠れすることでもない。

正々堂々と表に出て、謝罪し、贖罪していく以外に残された道はない。

そして君がその勇気を持つなら、僕は君と共にある。
どんな批判や非難も受け入れよう。
君は一人ではない。

僕も過ちを犯したことが幾度もある。
僕も君と同じく不完全な人間だ。

不完全な人間同士、支えあい、
罪を犯したのだから、それを償おう。
君は一人ではない。

君を心配する仲間がいる。
君の将来を憂う教授がいる。
君の再起を願う支援者がいる。
そして何より、君の両親はどんなことがあっても君を愛し続けるだろう。

立ち上がれ大和、自らが犯した罪と向き合う勇気を持て。

以下:今回ご迷惑をおかけした全ての皆様へ

彼を叱って頂いている全ての皆様。
皆様の指摘はもっともでございます。

どうか私たちを許して頂きたいです。
今すぐにとは言いません。
私たちは必ず反省し、謝罪し、
行動によってその誠意を示していけるよう努めます。

どうか皆様のお怒りを鎮め、
私たちの贖罪の始まりを見守って頂ければ幸いです。

そして皆様のご温情を頂けるならば、
必ずや皆様に恩返しすべく、研鑽を積み、
再起を目指して参りたいと思います。

そして皆様に改めて、深く深くお詫び申し上げます。
この度は、弊塾卒業生の青木大和が皆様に大変なご迷惑をおかけし、
誠に申し訳ございませんでした。

2014年11月25日
AO義塾塾長

斎木陽平