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ヘッドライト盗急増=カーナビ対策進み―装飾流行も背景に

時事通信 11月24日(月)14時40分配信

 自動車部品の窃盗事件が後を絶たない中、最近、ヘッドライトの盗難が目立っている。背景には、カーナビの盗難対策が進んだことと、「イカリング」と呼ばれる装飾部品の流行があるという。
 自動車部品の盗難はここ数年、大阪府が全国最悪、愛知県がワースト2という状態が続く。2013年に警察が認知した件数は、大阪府が8356件、愛知県が5272件。このうちカーナビ被害は、大阪では今年1〜10月末で590件となり、前年同期の1165件から半減した。愛知でも、12年の3580件が13年は1592件、14年は10月末までで494件になった。
 愛知県警とトヨタ自動車は13年4月、一度取り外したらパスワードを入れないと使用できない機能をカーナビに導入。被害減少はこうした対策が功を奏したためとみられる。
 代わって急増しているのがヘッドライトの被害だ。愛知県警捜査3課によると、12年は26件、13年は27件だったのが、14年は10月末までで216件に達した。急増の背景について、部品盗難も補償する損害保険会社の関係者は、ヘッドライト内に組み込むリング形ライト「イカリング」の人気を指摘する。
 高級外車が採用し、主に若者の間で人気となっている。損保関係者によると、ネット上には格安で販売されているものもあり、「盗んだヘッドライトにイカリング加工をし売っているのでは」との見方もある。
 愛知県警は7月、「ヘッドライトなどを数百件盗んだ」と供述する自動車整備工の男(26)を逮捕。被害はやや落ち着いたものの、慣れた者は10分程度で外せる上、製造番号などもないことから、県警幹部は「抜本対策はなく、再び被害が増加してもおかしくない」と警戒を緩めていない。 

最終更新:11月24日(月)16時31分

時事通信

 

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