20周年を機にピリオドが打たれる!?

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 バラエティといえば、フジテレビ。フジテレビといえば、バラエティ。最近、そんな構図が崩れ始めている。フジテレビ関係者が語る。

「フジテレビを代表するバラエティ番組、『めちゃ2イケてる!』が、現在一番辞めたい番組。ここ2年くらい視聴率は5〜6%代が続き、1ケタ台が普通に。総合演出の片岡飛鳥さんも、2012年には現場を退き、別部署に異動。今年の人事異動で、編成制作局バラエティ制作センターのゼネラルプロデューサーに就任したましたが、番組存続に一役買えるか、分からないほどの末期症状です」

 片岡飛鳥といえば、フジテレビの社員であるにも関わらず敏腕すぎる故、社外に自分用の編集ルームを持つ、伝説のTVマン。

「『はねるのトびら』や『ピカルの定理』など、『めちゃイケ』ライン、つまりは片岡ラインの番組が次々と終了。本家の『めちゃイケ』だけが残っている状況で、現在は放送18周年。20周年の段階で放送を終了する予定という話は聞いたことがあります」(同前)

タレントの移動にヘリを準備

 フジテレビのみならず、日本のテレビバラエティで栄華を誇った片岡氏は数々の逸話を残した豪傑として知られる。前出の関係者が語る。

「9年前ほど前、まだめちゃイケが全盛期だった頃の話です。横峯さくらが父親の横峯良郎さんと出演する際、大会会場からの移動が難しく、ロケに間に合わないと出演を断念しようとしていた。するとディレクターが、『あ、大丈夫っすよ! ヘリ飛ばしますから〜』と軽々と言ってのけたそうです。移動のために数十万かけてヘリを用意するほどの番組予算があったということ。その後、岡村さんの休業があって、オーディションで出演タレントが7人も増え、現在は出演料だけでも莫大に膨れあがってしまった。それに対してあの視聴率じゃ、止めたくなるのも無理はない」

 フジテレビといえば、2014年の3月に『笑っていいとも!』。こちらにも裏話が。

「局的にはやっと終われた……という感じ。吉本の東京進出にも一役を買った名プロデューサーが番組起ちあげ時に長期の契約を約束することで、大物を起用する土壌を作った。フジのバラエティに大物系長寿番組が多いのはそのせいです。ジャニーズタレントがお笑いもするという、当時はありえないと思われた番組『SMAP×SMAP』もそう。SMAPが引き受けたのも、長期の契約があったからで、『お付き合いのフジテレビ』と呼ばれるほど、バラエティ番組強化のために業界に長期契約をもちこんだ“ツケ”が今、回ってきている」(フジテレビ関係者)

 視聴率低下の波紋は、製作費カットや人件費カット、出演費や、果ては番組存続にまで方々に広がっている。立て直しはなるのか。

(取材・文/大伯飛鳥)