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      放射性物質の拡散予測を対策へ

      放射性物質の拡散予測を対策へ

      原発事故のあとの放射性物質の飛散状況を調べている専門家が23日、福島市で講演し、大気中の放射性物質の拡散シミュレーションを今後の住民の安全対策に活用する必要性を訴えました。
      これは日本気象学会などが開いたもので、福島市の「コラッセふくしま」にはおよそ50人が集まりました。
      この中で福島大学の渡邊明特任教授は東京電力福島第一原発から放出された放射性物質がさまざまな気象条件の中でどのように拡散するかについて、実際の観測データをもとに研究結果を報告しました。
      渡邊教授はセシウム137のことしの降下量は去年の10分の1まで減少しているものの、冬から春にかけてはほかの季節に比べて比較的、高い濃度が観測されるなどとして放射性物質が再び飛散している可能性を地球規模で検証する必要があると指摘しました。
      その上で、原発事故の際、大気拡散のシミュレーションのSPEEDIが活用されなかったことを教訓に、避難などの住民の安全対策にシミュレーションを活用する体制を早急につくるべきだと訴えました。
      さらに今後、原発の廃炉作業や中間貯蔵施設への廃棄物の輸送などに伴って、放射性物質の飛散を監視し続けていく必要性を指摘しました。

      11月24日 10時06分