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長野の地震 住宅被害に揺れ周期も影響か11月24日 20時00分
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今回の地震では長野県北部の複数の自治体で震度6弱の揺れを観測しましたが、住宅が全壊する被害の多くは震度5強を観測した長野県白馬村の震源地の近くに集中しました。
専門家は、観測された地震波の分析の結果、木造住宅の揺れが大きくなりやすい周期の揺れが10年前の新潟県中越地震と比べて小さかったことも影響したと指摘しています。
22日の地震では、長野県の長野市と小谷村、それに小川村で震度6弱の激しい揺れを観測しましたが、住宅が全壊する被害の多くは、震度5強の揺れだった長野県白馬村の震源地の近くに集中しました。
地震のメカニズムに詳しい東京大学地震研究所の古村孝志教授は、今回の地震で長野市や白馬村などで観測された地震波のデータを詳しく分析しました。
その結果、土砂災害に影響が出やすい周期が0.3秒前後の短い揺れは、10年前の新潟県中越地震で新潟県小千谷市で観測された揺れの強さとほぼ同じ程度でしたが、木造住宅の揺れが大きくなりやすい周期が1秒から2秒前後の揺れは、半分から4分の1程度だったことが分かりました。
また、震源地に近い白馬村では、震源が浅かったために地表のずれが大きくなり、被害につながった可能性があるということです。
古村教授は「地震の規模や震源の深さに加えて、今回の地震では揺れの周期も被害の出方に影響したと考えられる。今後も余震によって土砂崩れが起きたり、傷んだ家屋が倒壊することもあるので、引き続き注意が必要だ」と話しています。