地震の土砂崩れ 復旧作業が本格化へ11月24日 9時26分
長野県北部で震度6弱を観測した地震で、白馬村などでは倒壊した住宅に閉じ込められるなどして合わせて41人がけがをしました。
土砂が崩れて線路や道路を塞ぐ被害も相次いでいて、JRなどでは復旧に向けた作業を本格的に始めました。
22日発生した長野県北部を震源とする地震で、長野市と小谷村、小川村で震度6弱の激しい揺れを観測したほか、白馬村と信濃町で震度5強を観測しました。
長野県の災害対策本部によりますと、今回の地震で長野県内で全壊した住宅は、白馬村で30棟、小谷村で4棟の合わせて34棟に上っています。半壊した住宅は小谷村で20棟、一部が壊れた住宅が中野市と松本市で合わせて5棟となっています。
白馬村や長野市などでは壊れた住宅に一時、閉じ込められるなどして合わせて41人がけがをし、このうち7人は足の骨を折るなどして重傷だということです。
白馬村の一部の地区では道路が崩れるなどしていて、住民が孤立するおそれがあるとして、村は25世帯61人に避難指示を出し、小谷村でも住宅が壊れて住むのが困難になっているとして一部地区の31世帯69人に避難勧告を出しました。
これらの地区の人たちを含めて白馬村など4つの市と村では、合わせて300人余りの人たちが23日夜、避難所になっている公民館などで一夜を明かしました。
さらに白馬村や長野市などでは合わせて700世帯余りが断水していて、自衛隊などが給水車を派遣して対応するなど、生活への影響が続いています。
一方、土砂が崩れて線路や道路を塞ぐ被害も相次いでいて、JR大糸線は小谷村で線路の東側の斜面が幅20メートルほどにわたって崩れ、土砂が線路や並行して走る村道を塞ぎ通れなくなっています。
このためJRなどでは24日、現場に作業員を派遣し、崩れた土砂の量や新たな土砂崩れが起きないかどうかを調査して、復旧に向けて本格的な作業を始めました。