長野 1週間程度は強い余震に警戒を11月23日 14時16分
22日夜に震度6弱の激しい揺れを観測する地震があった長野県北部では、その後も余震が相次いでいます。
気象庁は今後1週間ほどは強い揺れに警戒するよう呼びかけています。
気象庁によりますと、22日夜10時8分ごろ、長野県北部を震源とするマグニチュード6.7の地震があり、▽長野市と小谷村、小川村で震度6弱の激しい揺れを観測したほか、▽長野県白馬村と信濃町で震度5強を観測しました。
また、長野県中野市と大町市、飯綱町、新潟県糸魚川市と妙高市で震度5弱の揺れを観測し、長野県筑北村でも震度5弱の揺れだったと推定されています。
長野県北部ではその後も余震が相次ぎ、このうち22日午後10時37分ごろの地震で小谷村で震度5弱の揺れを観測したほか、23日も震度3から1の揺れが繰り返し観測されています。
気象庁は「揺れの強かった地域では、今後1週間ほどは震度5強程度の強い揺れを伴う余震が起きるおそれがあり、建物の倒壊や土砂災害などに警戒してほしい」と呼びかけています。
被害は10キロほどの範囲に集中
地震の被害が大きかった長野県の白馬村や小谷村は、日本海に向かって山あいを流れる姫川の流域で、川筋を中心とする平地に田畑や市街地が広がっています。
上空からの映像などから、地震による建物の被害や土砂災害は震源地から10キロ程度の範囲に特に集中しているとみられます。
このうち、住宅などが全壊する被害が出た白馬村の神城地区は、震源地の南南西5キロほどのところにあり、震源地付近を含む山林の南側に位置しています。
姫川流域のすぐ近くには「糸魚川-静岡構造線断層帯」という活断層の一部が通っています。
地震活動活発な地域 活断層動いて起きたか
今回の地震について、地震のメカニズムに詳しい東京大学地震研究所の平田直教授は「この付近は糸魚川-静岡構造線と呼ばれる断層帯の一部で、日本の中でもひずみがたまりやすく地震活動が活発な地域で、今回の地震も断層帯にあるいずれかの活断層が動いて起きた地震とみられる。すぐ近くには神城断層という活断層があり、余震もこの断層に沿って起きていて、調査を進めているところだ。また、住宅が倒壊している地域は、川によって運ばれた砂や土が堆積してできた平野部で、地盤が柔らかく揺れが大きくなる特徴があり、今回の被害もそうした地盤や地震の起こり方が影響している可能性がある」と話しています。
そのうえで「長野県から新潟県にかけての地域で起きる地震は比較的揺れの大きな余震が起きる特徴がある。22日夜の地震で損傷している建物もあるので、今後1週間程度は余震に警戒が必要だ」と話しています。