2014-11-17
「角川インターネット講座2 ネットを支えるオープンソース」に「ハッカー精神とは何か」寄稿。
まつもとゆきひろさん監修の角川インターネット講座2 ネットを支えるオープンソース ソフトウェアの進化 角川学芸出版全集に「ハッカー精神とは何か」を寄稿した。
久しぶりの執筆だったので、七転八倒しながら書くことになった。
わたしのところは、60年代のハッカー達から70年代を経て、Richard StallmanのGNU Projectなどを紹介しつつ、OSSへの流れを歴史とともに解説した。
くしくも、スティーブン・レビーのハッカーズが出版30周年ということで、ハッカー倫理とかハッカー精神について振返ってみるのもいいのではないかと思う。
若い人たちは、ハッカーの歴史なんかは、ほとんど知らないのじゃないかと思うので、歴史を学ぶという感じで読んでいただければ幸いである。
執筆陣が豪華だ。他の章も面白かった。特に瀧田さんの章は、Netscape社の社内事情が書かれていて、懐かしく読んだ。(当時、瀧田さんはNetscape社員)
1998年1月22日シリコンバレーのネットスケープ本社ではカフェテリアに全スタッフが招集されていた。そして何の前触れもなく「今日からNetscape Communicatorのソースコードを公開し、プロダクトが無償になる」と告げられた。スタッフにとっても青天の霹靂としかいいようがなく、誰もが衝撃を受けた。(228ページ)
わたしも当時Oracle本社に勤務していたので、このニュースは衝撃を持って受け止めた。
当時シリコンバレー日記と言うのを書いていて、そこに「Netscapeの決断」について記した。
本日もっとも驚いたニュースが Netscape がその主力製品である,ネットスケープコミュニケーター のソースコードを無料で提供するというものである.
同時にナビゲータ等もインターネットを通じて無償配布することも 発表した.これはあきらかにMSに対する戦略的な攻撃であるが, 主力ソフトの無償配布だけならまだしもそのソースコードの 配布という画期的なこの動きはどのような影響を業界に あたえるのだろうか?
あれから10数年たってみて、オープンソースがソフトウェア産業を根底から変えたということをしみじみと感じる。自分の人生もNetscapeの衝撃によって随分動いた。その現場にいられたことは本当に幸せだ。
歴史の一ページである。
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