ドル高が続く。2015年の年末までに、ユーロ・ドルのレートは1.15ドル、そしてドル・円は130円に達するだろう。
InvesTRACは、このような見方を発表しています。
チャート:InvesTRAC |
30年に及ぶドルのベアマーケットが終わった。短期的には、横ばいゾーンの上限突破に難航するだろうが、そこを越えてしまえば以前の高値を目標に約30%の上昇が見込める。(InvesTRACのブログから抜粋)ドルの上昇が始まったのは米国経済が強くなったからだ、と言われていますが、ラリー・エーデルソン氏(投資アドバイザー)はこう語っています。
ヨーロッパの経済危機と戦争周期がドル高の主な原因となっている。特に強調したいのは戦争周期だ。まるで旧ソ連の回復を狙うようなプーチン大統領の政策、そしてイスラム教スンニ派過激組織「イスラム国(ISIS)」によるテロ活動の例で分かるように、現在の世の中には、記録的な数の軍事的衝突が起きている。戦争不安は更にエスカレートし、避難場所であるドルへの資金の流入はまだまだ続く。ヨーロッパの経済危機、日本のリセッション入り、中国の予想外の利下げで分かるように、米国以外の国々における経済の低迷が続いています。言い換えると、米国経済が極めて強いのでドル高になっているのではなく、周囲の国々の不調がドルを押し上げる結果となっています。
米国は量的緩和を終了した。しかし他の国々では、これから本格的な量的緩和が始まる。ドル高は数年以上続くことだろう。(フォーチュン誌)ドル高は長期間続く、という見方が主流となった今日、投資家たちから注目されているのがドル指数に連動するETFです。下が日足チャートです。
PowerShares DB US Dollar Bullish (UUP) |
20日、50日、200日移動平均線の3本が揃って上昇し、強いアップトレンドが示されています。金曜の取引では年初来高値が記録され、上昇の勢いに弾みが付いていますから、来週も強い展開になりそうです。もし押し目を待つのなら、20日、そして50日移動平均線が買いタイミングの目安になります。
ユーロが下がると上昇する仕組みになっている、ユーロのベアファンドも注目されています。下は、ProShares UltraShort Euro (EUO)の日足チャートです。(ユーロが対ドルで1%下落すると、このETFは2%上昇します。)
これも強いアップトレンドです。短期レジスタンスライン(1)に迫っていますから、ブレイクアウトを合図に買いが集まることでしょう。ドル指数に連動するETFと同様に、押し目買いのタイミングをつかむには、20日と50日移動平均線を利用するとよいでしょう。
(参照した記事:GOLDMAN: Here Are The 10 Big Market Stories That'll Dominate 2015
US DOLLAR AT START OF LONG TERM BULL MARKET
Will the U.S. Dollar's rise last?)
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