今年の夏休み、ひょっとしたらお子さんが海外のサマーキャンプへ行って来たなんていう方も、いらっしゃるかもしれませんね。
最近は小学生の海外留学など、低年齢化してきているようです。私も以前、生徒のお母さんから尋ねられたことがあります。
「子どもを夏休みや冬休みの間に少し海外へ留学させようかと思うんですけど、先生はどうお考えになりますか?」
日本初の留学型テーマパークってどんなところ?
同じような迷いをお持ちの方も、いらっしゃるかもしれません。もちろん海外へとなるとそれなりの資金も必要ですから、行けるものなら行かせたいけど、経済的にちょっと厳しいという方も。
以前の記事の中で、来年秋に日本初の留学型テーマパークが大阪に登場する予定について軽く触れました。
この「英語村」は韓国発祥で、西洋のお店、レストラン、銀行などが立ち並ぶ施設の中で、幼児や小学生らが留学の擬似体験をできるというもののようです。
空港でパスポート審査を受けるような手続きを受けて入場します。場内のスタッフは外国人で、場内では原則英語以外は禁止です。そこで子どもたちは、工作体験、ミュージカル鑑賞などのアクティビティを楽しめるようになっているようです。
韓国ではホテルなどを併設し、夏休みなどに長期間「留学」して、英語漬けを経験する子どもも多いのだとか。
英語学習熱が高まっている韓国では、やはり小学生を海外留学させる親も多い一方で、経済的にそれが難しい家庭のニーズの高まりでこのような施設ができたという背景があるようです。
参考リンク : 韓国英語村パジュキャンププログラム
そもそも日本は「生きた英語」を使う場所が少なすぎる
さて、この「英語村」が日本にできたら、いったいどのような施設に育っていくのでしょうか。
ある英語教育事情に詳しい専門家は、このように話しています。
学校の授業で英語を習っても教室を一歩出てしまえば生かす場がないのは、日韓両国に共通の事情。教室で学んだことを試して、英語をコミュニケーションの道具として学ぶ動機づけをする効果を期待したい。(2014年8月3日付中日新聞朝刊)
また一方で「1週間程度の短期滞在で英語力の向上につながるかどうかは疑わしい」(同記事)とも指摘されています。
海外体験で得られるものは、単なる「語学力」だけではない
実は、これは冒頭ご紹介した留学に関する質問に対して、私がまず答えたのも同じようなことでした。
短期間の留学が必ずしも即英語力アップにつながるとは、私は思っていません。
けれども、子ども時代に海外の世界に直接触れることは、大変に有意義なかけがえのない体験になるのではと思います。
その海外体験で本当に英語を使うことの意義を子どもが身をもって学びとり、その後の英語学習の大きなモチベーションとなったり、また改めて英語や海外に眼を向けるきっかけとなり、その子の人生における進路に影響を与えることにもなり得ます。
後々の大きな財産となる可能性が期待できるのが、子どもの海外体験です。若い人たちの海外志向の低さが伝えられる昨今ですが、海外で異文化に触れることは子どものみならず良い体験になるものです。
最近注目の「親子留学」なんていう手もありますよ!
さて、海外初体験したある生徒は実際帰国後どうなったか? 次回またお伝えしましょう。