【ソウル=小倉健太郎】北朝鮮の国防委員会は23日、国連総会第3委員会が採択した人権侵害を非難する決議を「全面拒否」するとの声明を発表した。朝鮮中央通信が伝えた。米国のほか日韓、欧州などを対象に「未曽有の超強硬対応戦に突入する」としている。国防委員会は金正恩(キム・ジョンウン)第1書記がトップを務める。
韓国外務省は同日、北朝鮮の声明を「強力に糾弾する」との報道官論評を出し、挑発には断固たる対応をとると警告した。北朝鮮が黄海上にある韓国の延坪島を砲撃して軍民4人が死亡した事件からこの日で4年。韓国政府は鄭烘原(チョン・ホンウォン)首相らが出席してソウル市内で記念式典を開いた。
国連第3委は18日、日欧などの提案を受けて決議を採択した。同様の決議はこれまでもあったが、今回は安全保障理事会が国際刑事裁判所への付託を検討するよう初めて求めた。北朝鮮は反発し20日には外務省報道官が「新たな核実験をこれ以上自制できなくしている状況」などとする声明を出していた。
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