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 維新の党の橋下徹代表(45)=大阪市長=は23日、今回の衆院選(12月2日公示、14日投開票)への立候補を見送る方針を決めた。大阪3区で公明党前職の対立候補となる検討をしていたが、看板政策の「大阪都構想」と来年4月の統一地方選に重点を置く。大阪16区で検討していた松井一郎幹事長(50)=大阪府知事=の擁立も見送る。

 橋下氏は23日、大阪市内で開かれた松井氏の後援会総会で「今回の衆院選には出馬しない。都構想を必ず実現する」と表明。松井氏も「僕も橋下氏も国政に挑戦することはしない。全力で来年の統一地方選を戦っていきたい」と説明した。

 維新の前身の「日本維新の会」は、前回の2012年衆院選で協力関係にあった公明党の公認候補がいる大阪、兵庫の6選挙区で候補擁立を見送った。だが、都構想をめぐって公明党との対立が激化したことで、橋下氏は自ら公明党の対立候補になる可能性にたびたび言及。今月15日も「都構想の状況を打開するために、公明党の議席をとりにいくしかない」と訴えていた。維新の国会議員団からは、全国的な得票の上積みを期待して立候補を求める声も上がっていた。