ＦＡ成瀬のヤクルト入りが正式決定

　ロッテからフリーエージェント（ＦＡ）宣言していた成瀬善久投手（２９）のヤクルト入りが決まった。ヤクルトが神宮球場でファン感謝デーを開催した２３日昼ごろ、松井編成部長の元に「お世話になります」と電話連絡が入ったという。すでに前日本ハムの大引啓次内野手（３０）の加入も決まっており、ヤクルトは球団初となるＦＡ２選手の同時獲得に成功した。背番号は成瀬が１７、大引は２に決定。松井部長は「投手とセンターラインを強化するという目標の中で、２人からいい返事をいただけた。できることはすべてできた」と、胸をなで下ろした。

　秋季キャンプ中の１３日には、松山から交渉の席に駆けつけた真中満監督（４３）も「手応えは感じていたが、決まってホッとした。フロントも一生懸命動いてくれたので、こっち（現場）でも結果を求めていきたい」と喜び、監督就任１年目となる来季の巻き返しを誓った。

　１３日の初交渉で、ヤクルトは３年総額６億円の大型契約を提示。成瀬は「やるからには開幕投手を狙いたい」と、意欲を見せていた。真中監督は「非常に頼もしい。開幕は投手コーチと相談して決めることになるが、そういう気持ちで来てもらえるのは助かる。うちは若い投手が多いので、いろんな意味で先頭を切ってやってもらえれば」と、成瀬の存在が投手陣の刺激になることを歓迎していた。（竹村和佳子）