白鵬に大横綱への課題「過剰な気迫・見苦しい駄目押し」 大相撲
普段の白鵬は穏やかそのもの。
最高位に就いても偉ぶるところはない。サインや写真撮影など、ファンの要求には今でも気さくに応じる。それが土俵に立つと、一変。向かって来る相手に過剰な気迫を見せてしまうことがある。
今場所8日目。勝負がついた後の土俵下で白鵬は照ノ富士の背中を押した。審判長を務めていた朝日山審判部副部長(元大関大受)は「あれは明らかな駄目押し。見苦しい」と苦言を呈し、翌日に師匠の宮城野親方を審判部に呼び出して注意した。
今年の名古屋場所でも4日目に豊真将を寄り切った後で土俵下へ押しやっている。立ち合いで繰り出す顔への張り差しや、勝ち名乗りを受けた後に懸賞金を受け取った右手を高く掲げるしぐさが批判を浴びることもある。
土俵上の所作については、注意を促す手紙が宮城野部屋に届くこともあるという。師匠は「かっとなって自分が分からなくなるときがある。本人が一番分かっている」と思いやりつつ、「見せつけるのでなく、謙虚な気持ちでやってほしい。そうなれば大横綱だ」と語った。(藤原翔)