衆院選:早速「アベノミクスは…」 京阪地区でも熱帯びる
毎日新聞 2014年11月22日 12時00分(最終更新 11月22日 12時55分)
衆院解散から一夜明けた22日、立候補予定者らは朝から街頭などに立ち、事実上の選挙戦が本格化した。街は3連休初日。行き交う有権者らを前に、予定者は政権への支持や批判を展開した。【藤田文亮、山田毅、宮本翔平、山口朋辰】
京都2区に立候補予定の自民新人(52)はこの日午前7時半から、京都市内の6カ所を足早に回った。車から拡声機を持ち出し、「アベノミクスがどれくらい浸透したかを中間チェックする選挙だ。自民党は今後もさまざまな経済政策をスピーディーに打ち出す」などと訴えた。初挑戦した2012年の前回選は京都の6選挙区で唯一、比例復活も含め議席を取れなかった。「2年間、自分だけ働けず悔しい思いをした。準備万端ではないが、何とか勝ちたい」と力を込めた。
大阪16区に立候補予定の公明前職(61)は午前11時半から堺市堺区の南海高野線・堺東駅前でマイクを握った。「民主党政権で経済がどん底になったが、いま株価は倍以上になり、有効求人倍率も上がった」と実績を強調。「地方の経済の発展は道半ばだ。全力で景気回復が実感できるために、もう一度、仕事をさせてほしい」と訴え、有権者らと握手を交わした。
「おはようございます! 行ってらっしゃい」。大阪19区から立候補予定の維新前職(30)は午前7時から、大阪府阪南市の南海電鉄尾崎駅前で党の政策が書かれたビラ約300枚を配った。前回選で初当選。「2年間しっかり地元を回ったので焦りはない」といい、「安倍政権は定数削減の約束を破り、アベノミクスの第三の矢も機能していない。既得権益と結びつく自民党では改革はできない」と批判した。
一方、奈良市内のホールでは共産党が「奈良赤旗まつり」を開催。奈良県内の立候補予定者4人が、来場者らに決意表明した。党は来春の統一地方選を意識して企画を進めてきたが、突然の解散で急きょ衆院選のアピールの場に衣替えした。2区で立候補予定の新人(31)は「若い世代の生活は苦しく、アベノミクスの効果など実感できていない。非正規労働者ら若者の雇用を守りたい」と訴えた。
民主党大阪府連は午前9時半から、大阪市内で常任幹事会を開き、衆院選の対応を協議。会議後、府連幹部は「この選挙はアベノミクスの失敗隠しだ」と対決姿勢を鮮明にした。