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【九州場所】白鵬“角界の父”大鵬に並ぶ最多V32王手!

2014年11月22日6時3分  スポーツ報知
  • 琴奨菊(手前)を上手投げで下した白鵬

    琴奨菊(手前)を上手投げで下した白鵬

 ◆大相撲九州場所13日目 ○白鵬(上手投げ)琴奨菊●(21日・福岡国際センター)

 東横綱・白鵬が、大鵬に並ぶ歴代最多となる32回目の優勝に王手をかけた。東大関・琴奨菊を上手投げで転がして1敗を守った。並走していた西横綱・鶴竜が、東横綱・日馬富士に寄り切りで敗れて2敗に後退。白鵬が今場所初めて単独トップに立った。14日目に日馬富士に勝ち、鶴竜が琴奨菊に敗れれば4場所連続優勝と悲願のV32が決まる。

 大横綱の強さを見せつけた。白鵬は立ってすぐに得意の右四つになり、琴奨菊の左前まわしを狙って土俵際に寄ったが、自身の左に回り込まれた。上手に持ち替えて組み合うと、ジリジリと出てきた琴奨菊を最後は豪快な上手投げ。「いい流れでチャンスがあったんでね。タイミング良く投げましたね」と自画自賛だった。

 目の前で1敗で並んでいた鶴竜が敗れたが「後半に入ってから落ち着きが出るようになってきたんでね」と自らの一番に集中。大事な場面での安定感を見せ、今場所初めて単独トップに立った。14日目に自身が勝って、ただ一人2敗で追う鶴竜が敗れれば大鵬に並んで歴代最多となる32回目の優勝が決まる。それでも「まだ(その話題は)早いと思います」と話すにとどめた。

 どうしても今場所で大記録に並びたい。元横綱・大鵬の納谷幸喜さん(享年72)の2度目の命日となる来年1月19日に先立ち、来月下旬に三回忌法要を都内で営む予定となっている。納谷さんの夫人・芳子さんによると、大きな法要はこれで最後にし、以降は近親者のみにしたい意向という。天国の納谷さんに大切な節目の報告をするためにも、V32達成を九州の地で決める必要がある。

 北の湖理事長は「安定感がある。明日(14日目)の日馬富士戦を見てみないと分からないが、これで優勝の流れは白鵬に来た」と分析した。一方の白鵬は「大関戦が始まって思い切りの良さが出ているので、その辺を思い出しながら乗り越えていきたい」と、あくまで目の前の一番を見据える構え。慕い尊敬した“角界の父”の伝説の記録はもう目前だ。(三須 慶太)

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