火薬と鋼

2014-11-22

大学図書館司書が自分の本棚の一部を晒す

唐突な本棚晒し祭り - Danas je lep dan.に触発されて自分の本棚も晒してみる。

しかし「カバーがかかっててほとんど見えない棚」「薄い本ばかりで何があるのかさっぱり分からない」といった棚を出すと出オチ感がハンパではないので、ある程度本が見やすい棚だけ紹介する。職場の図書館の棚を晒したほうが面白いのだが、それはそれで量が多すぎて厄介なのでやれない。


一つ目。文庫本の棚の一つから。

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岩波文庫はある程度買っているのだが、破損して捨てたり他の棚に置いたりでちゃんと揃っていない。

中央の茶褐色でほとんどタイトルが見えない2冊は1939年の岩波文庫版『耳袋』。実は他の棚に上中下の3巻になった1991年版『耳嚢』もある。

この中で一番よく使うのは『近世風俗志(守貞謾稿)』で、小説を読む際や歴史本を読む際にしばしば参照する。

カバーがかかっているのは『近世風俗志』の5巻。3巻はどこにいったのか。

『ホフマン短篇集』がこの並びにあるのはすごい違和感があるが、多分適当に突っ込んだのだと思う。


2つ目。平凡社東洋文庫の棚から。

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『和漢三才図会』はよく使う巻だけ取りやすい位置に置いている。これも江戸時代やそれ以前を知る資料の一つで、ブログの材料に使う事もある。

『甲子夜話』も読んだ順番で並びがずれている。これは単純に読み物として読むことが多い。

東洋文庫は場所を取るので、電子書籍で買いなおすか悩んでいる。


3つ目。単行本のコーナーの一つ。

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この中で一番よく使うのは『妖怪と精霊の事典』。『ヘルボーイ』を買って最初に読む時は必須だ。

『エンサイクロペディア・クトゥルフ』を読むと正気度喪失1D6/2D6、<クトゥルフ神話>に+9%、<オカルト>に+1%。

カバーがかかっているのはどれも小林宏明の本。小林宏明の本はブログでの翻訳の参考にしている。

白井光太郎の『植物妖異考』は1929年の岡書院発行のものを製本しなおしている。


4つ目。さらに面白味のない文庫本の棚。

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HPL、ポー、泉鏡花という、合っているようで合っていない三者の本が並んでいる。

右端の『葉隠』は下の棚に中・下巻がある。なぜ小説のところにあるかって? 隆慶一郎の影響としか言いようがない。

カバーがかかっているのはラヴクラフト全集の7巻。これだけ出版が遅かったので新しい。

下にかすかに見える横にした本は角川日本古典文庫の『宇治拾遺物語』。


さて、図書館学関係の本はほとんど職場だし、武術やミリタリーの本はそれほど多くない。

自然科学系の本や社会科学の本はカバーがかかっている棚で、本の厚さとカバーの違いで判別している。

こうして見ると、ブログで扱う話題と関係ない本が多い。


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