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【サッカー】

右腓骨骨折の浦和・興梠が監督に出場直訴

2014年11月22日 紙面から

ペトロビッチ監督と神妙な顔で話すFW興梠=さいたま市の大原サッカー場で(松岡祐司撮影)

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 首位の浦和は22日、2位のG大阪をホームの埼玉スタジアムで迎え撃つ。勝てば8年ぶり2度目のリーグ優勝が決まる天王山に向け、右腓骨(ひこつ)の亀裂骨折から復帰途上のFW興梠慎三(28)がペトロビッチ監督に選手生命を懸けた悲壮な決意を伝え、出場を直訴した。一方、G大阪も地元で非公開練習。長谷川監督は「勝たないとチャンスがない。相当な覚悟を持って試合に臨みたい」と意気込んだ。

 誰もが諦めていた戦列復帰を、興梠本人だけは諦めていなかった。天王山へ向かうエースの決意は固く、選手生命を懸けた悲壮な覚悟は激熱だった。

 「もしものことがあったとしても、けがが悪化したとしても、悔いはない。これでサッカーができなくなったとしても、悔いはない」

 10月26日の鹿島戦で右腓骨(ひこつ)骨折の重傷を負い、今季中の復帰は絶望視された。だが、興梠は早期復帰を見据えてギプスを装着せず、負傷から1週間後には松葉づえに頼らず自力歩行とリハビリを開始。驚異の回復力で20日のチーム練習に部分合流すると、この日は約10分間の紅白戦で初めてプレーした。

 まだ完治には程遠く、ひびの入った骨も「まだくっついていないんじゃないですか」と興梠。それでも、故障の再発、悪化に対する不安やおびえは一切ない。右足でボールを蹴る機会こそなかったが、興梠は「(右足で)踏ん張れた。(故障の回復は)70、80%かもしれないけど、気持ちは100%を上回るものがある」と大きな手応えを感じ取っていた。

 練習後、興梠はペトロビッチ監督に出場を直訴し、「あとは監督が決めること」。エースの思いを知った指揮官は「ベンチに入る可能性はある」と明言した。恐らく、試合でプレーするのは現実的ではない。だけど、興梠の思いは、仲間たちを突き動かす心強い力になるはずだ。 (松岡祐司)

 

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