米下院共和党、「オバマケア」めぐり政権を提訴
2014年11月22日 16:10 発信地:ワシントンD.C./米国
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【11月22日 AFP】米下院共和党は21日、バラク・オバマ(Barack Obama)大統領の看板政策である医療保険改革法「医療費負担適正化法(Affordable Care Act)」(通称オバマケア、Obamacare)をめぐり、オバマ政権の厚生長官と財務長官を首都ワシントンD.C.(Washington D.C.)の連邦地方裁判所に提訴した。
共和党は数か月前から、政府が連邦法であるオバマケアの一部を書き換えたことは「違憲であり違法」だと主張するとともに、政府の一方的な行動は行政権限を逸脱しているとして、オバマ政権を提訴する考えを明らかにしていた。
オバマケアは従業員50人以上の企業にフルタイムの従業員への医療保険の提供を義務づけており、雇用主がこれを怠った場合には罰金を科すと規定している。しかし、政府は昨年、この規定の実施を2015年まで先送りすることを決定。共和党はこれが一方的な対応だとしていた。
共和党は、今回の提訴を大統領が行政権の乱用を繰り返したことへの挑戦だと位置付けており、同党のジョン・ベイナー(John Boehner)下院議長は、「大統領は何度も米国民の意思を無視し、下院の議決を経ずに連邦法を書き換えた」と述べた。
一方、下院ナンシー・ペロシ(Nancy Pelosi)民主党院内総務は「価値がない提訴」だと一蹴し、共和党指導部が「(大統領や閣僚を)弾劾したくてたまらない過激派」に屈したことを示すものだと批判した。(c)AFP