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「ヘイト本」出版業界の責任は 佐久出身編集者ら本出版 11月18日(火)

「NOヘイト!出版の製造者責任を考える」を出版した岩下さん=都内

 中国、韓国を排撃するいわゆる「嫌中・嫌韓」の書籍の出版が相次いでいることに対し、出版人の立場で歯止めをかけようと、長野県佐久市出身で都内の出版社勤務の岩下結(ゆう)さん(34)らが「NOヘイト!出版の製造者責任を考える」(ころから刊)をこのほど出版した。7月に出版関係者が都内で開いたシンポジウムや書店員への意識調査から、他国や民族を公然とバッシングし、差別を助長しかねない言論が広がった背景を分析。出版業界の責任について問題提起した。

 岩下さんの呼び掛けで若手出版関係者が集まり、「ヘイトスピーチと排外主義に加担しない出版関係者の会」をつくって編さんした。7月のシンポで行われたフリー編集者加藤直樹さんの講演などを収録した。

 加藤さんは、東京・大久保で在日コリアンに向けられたヘイトスピーチ(憎悪表現)を目の当たりにし、「怒りが込み上げた」経験を紹介。朝鮮人虐殺が起きた1923(大正12)年の関東大震災直後と現在の時代状況を比較し、「反日」の書籍がほとんどないという韓国の大手書店の状況にも触れた。

 同書では、「嫌中・嫌韓」の書籍はヘイトスピーチに内容が共通するとして「ヘイト本」と指摘。書店員へのアンケートで、ヘイト本は2012〜13年ごろから売り上げを伸ばしたとの回答が多かったとし、「反対意見の本と合わせて陳列しているが、新書関連はバランスが取れず『嫌韓嫌中』一色」と悩む書店員の声なども掲載した。

 出版業界関係者の議論や、各国の人種差別規制の現状も紹介している。

 岩下さんは取材に「東日本大震災で日本の技術力や社会制度へのプライドが失われ、自分たちを褒めてほしいという感情も生まれた」と指摘。ヘイト本が売れる背景を「自分たちを悪く言う相手は激しく排撃し、自信を取り戻したいという意識をうまくすくい取っているのではないか」と分析した。

 岩下さんは、出版社が出版点数を増やして一時的に利益を上げる「自転車操業」に陥っていることも、ヘイト本の出版が相次ぐ背景とみる。それを踏まえ、「出版に法規制はなじまない。売れるからといって、こうした本を出すことを出版人にためらわせるような雰囲気をつくりたい」と話した。

 「NOヘイト!出版の製造者責任を考える」は新書判で144ページ。972円。


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