衆院が解散総選挙へ、「アベノミクス失敗」でも自民優勢

 21日午後1時14分、東京の国会本会議場。衆議院議長が「憲法7条により衆議院を解散する」と天皇の解散詔書を読み上げると、与党・自民党の議員たちは万歳三唱をして手をたたいた。万歳三唱は敗戦前の帝国議会から続く伝統だ。「選挙で必ず当選して戻ってくる」という意味も込められている。だが、民主党などほとんどの野党議員は硬い表情で見守るだけだった。

 この日の解散により、来月14日の総選挙に向けた選挙戦が事実上スタートした。世論調査では日本国民の多数が「大義名分なき総選挙」(62%)、「アベノミクスは失敗だった」(39%)と回答したが、支持率では自民党(32%)が民主党(5%)を大きく上回っている。民主党に対する不信感が表れた格好だ。民主党は2009年の総選挙で高速道路無料化、子ども1人につき2万3000円を支給する子ども手当など「無償福祉」を掲げて政権を獲得したが、財政難で公約を守ることができず、2012年の選挙で敗れた。安倍首相は「野党は批判ばかりしていて代案を出さない」として過半数の議席確保に自信を見せた。乱立する野党候補の一本化や40%に上る無党派層の動向が変動要素となりそうだ。

東京= 車学峰(チャ・ハクポン)特派員
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