鶏の足の上に建つ小屋

3年目の若手大学図書館職員が、大学図書館、高等教育などについて考えたことを書く。現担当はシステム関係。

Library Lovers'キャンペーンは利用者の役に立っているか

Library Lovers'キャンペーン。
九州地区の国・公・私・短大図書館が連携し、毎年合同で開催している、2014年度で5周年となる読書推進キャンペーンです。特に、ライトユーザーが図書館に興味を持っつきっかけづくりを目的としています。

Library Lovers'キャンペーン2014

私も運営に関わっており、このブログでも書こう書こうと思っているうちに、あっという間にキャンペーン期間が終了してしまいました。。反省。2014年度は10/22-11/16の開催でした。

このキャンペーンでは、九州中が繋がって行う『合同企画』や、各大学オリジナルの『独自企画』が実施されます。

今年の合同企画は、その名も『衝撃のワンフレーズ』。
本の中で出会った、”心を捉えて離さない” ひと言を紹介してください!という企画です。


合同企画「衝撃のワンフレーズ―このひと言が、あなたを変える。」 - Library Lovers'キャンペーン2014

これが……ほんとにおもしろかった!!!
こんなものが図書館内にびっしり飾られます。

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https://twitter.com/library_lovers/status/527346530361933824/photo/1 より。)


九州中から集まる「ひと言」をPDFで共有し、各大学で他大学からの投稿も紹介できる仕組みにしていたのですが、魅力的な「ひと言」が集まる集まる。期間中に集まった「ひと言」は853件!九州のLibrary Loverな学生さんおそるべしです。
投稿の一部はキャンペーンTwitterでまとめてますので、ぜひ見てみてください!

Library Lovers' (@library_lovers) | Twitter



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ここから、ちょっとキャンペーンについて客観的に見て考えていたことを書いてみます。

このキャンペーンは若手職員が自由に企画運営に挑戦できる場という役割もあり、私は2012年度から3年連続でキャンペーン運営に関わらせていただきました。
が、今年のキャンペーンについての話が出始めた当初は、正直、『結局、これやる意味あるのかなぁ』というもやもやがあり、運営担当からは外れるつもりでいました。というのも。


「学生さん参加型の企画で、九州中の皆で盛り上がろう!」
「ライトユーザーにも注目されるように!」
と意気込んで、おススメ本募集など、投稿型の企画を考え、毎年実施するのですが。

展示を見てくださる方は結構いても、(少なくとも本学では)純粋に企画を見て興味を持って参加(投稿)してくれる学生さんは、ユニークユーザーとしては少ない。学生数や入館者数から考えて。

それでも
「良い企画を練ることができれば!」
「広報や見せ方を工夫すれば!」
「参加のインセンティブとなるものを用意すれば!」
と、九州中の同士とあれこれ議論し、毎年色んな企画をやってきました。芋とか。

が、学生さん(特にノンユーザー)を響かせるのは……とても難しいです。
結局、普段からよく図書館を使ってくれている人に助けられたりします。


一方、このキャンペーンは、九州外の関係者の方からはお褒めいただく機会が多いです(もちろん、否定的・無関心という立場もありますが)。

国・公・私でまとまって行うキャンペーンは全国的に見ても珍しい。
(若手)職員 のスキルアップや人脈形成に貢献している。

といった理由からです。

私もついつい、「これは関係者に評価してもらえるだろうか」などと考えながら取り組んでしまっているところがあります。利用者よりも嬉しいお声が届きやすいこともあり。つい。

 

ということを再考しつつ、不安に思うことが多くなりました。

このキャンペーンは、本当に利用者の役に立っているのだろうか。

運営側(というか自分ですが)の自己満足になってしまってはいないだろうか。

 

今年のキャンペーンを終え、考えた結論からいうと、

”顕在ニーズは少ないけれど、このキャンペーンをきっかけに新しい何かに出会う学生さんは、きっと存在する”

です。希望も混じっている上、確固たる裏付けがなく論理的ではないですが、学生さんの反応や毎年のアンケートの一部を見て体感したことです。

たまたま展示をみて、
なにか響くものを見つけた。
気に留めたこともなかったことが気になるようになった。

この心の動きを起こすことが少しでもあれば、十分なように思えるのです。
その人にとって、それが大学生活の中で手にした、人生の中の重要なスパイスになることもあるでしょうから。

ついつい投稿数の方ばかり気にしてしまっていましたが、それは「今年は投稿が○○件あった!」という数値より大切なものであるはずだと感じます。

これは労力に対する実りがどれほどあるのか、数値で測るのが難しいことです。
「あの手間をかけてまでやる根拠はない」と言われてしまえばそれまでです。
が、このキャンペーンは、思いもよらぬ偶然の大切な出会いを生み出し得る、大事な場だと思っています。
労力をかけても、続けていく価値あるものだと私は信じています。これからも。

 


来週末には、本学利用者向けのキャンペーンアンケートが集まってきます。

名も知らぬ誰かの「心の動き」は果たして本当にあったのか。確かめなければなりません。
ソワソワと、待っていようと思います。