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【ソウル前支局長起訴 往復書簡】《往信》作家・佐藤優氏 理解できない起訴「韓国国家権力のマスメディア、記者への挑戦」

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【ソウル前支局長起訴 往復書簡】
《往信》作家・佐藤優氏 理解できない起訴「韓国国家権力のマスメディア、記者への挑戦」

元外交官で作家の佐藤優氏(大山実撮影)

 韓国に言論・報道の自由はあるのか-。朴槿恵(パク・クネ)大統領に関するコラムをめぐり、産経新聞の加藤達也前ソウル支局長が名誉毀損(きそん)で在宅起訴されてからまもなく1カ月。当初からこの問題に深い関心を持ってきた作家の佐藤優さんと加藤前支局長に手紙を交わしてもらいました。ともに国策的な捜査で国家権力と対峙(たいじ)する経験をした2人の往復書簡からは、自由や民主主義の価値観を共有できない韓国の姿が浮かび上がります。

     ◇

 加藤達也さま、初めてお便りします。私は作家の佐藤優と申します。もっとも当初から作家になることは考えていませんでした。2002年の鈴木宗男事件に連座し、東京地検特捜部に逮捕されるまでは、外務省で対ロシア外交と情報分析を担当していました。

 加藤さんが、韓国政府から受けている理不尽な取り扱いを目の当たりにして、手紙を書きたいという衝動を抑えられなくなりました。私は産経新聞を毎日読んでいます。加藤さんの韓国や北朝鮮に関する記事はとても水準が高く勉強になります。韓国の政府見解だけでなく、マスメディア、民衆の動静についてのきめ細かい報道を加藤さんは心がけていました。外交官や新聞記者は、自分が駐在している国のファンになります。もちろん、わが国を含むどの国にも、よいところもあれば、そうでないところもあります。しかし、そのような善悪を超えて、駐在している国に対しては特別の愛着がでてきます。

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