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米 ウイグル族擁護の研究者の釈放求める11月22日 8時10分
中国で、少数民族のウイグル族の権利擁護を訴えていた研究者に、国家の分裂を図った罪で無期懲役の判決が言い渡され、刑が確定したことについて、アメリカ政府は深い失望を表明するとともに、中国政府に釈放するよう求めました。
中国では、ウイグル族の権利擁護を訴え、政府の民族政策を批判してきた研究者のイリハム・トフティ氏が国家の分裂を図った罪に問われ、イリハム氏は起訴事実を否認しましたが、2審の裁判所は21日に1審の無期懲役の判決を支持し、刑が確定しました。
これについてアメリカ国務省のラスキ報道部長は21日の記者会見で、「イリハム氏に対する無期懲役の判決に深く失望した」と述べました。
そのうえで、「イリハム氏の拘束で平和的に表明されたウイグル族の声は封じ込まれた」と述べるとともに、中国政府に釈放するよう求めました。
イリハム氏を巡り、アメリカ政府はこれまでも、オバマ大統領やケリー国務長官が、中国当局の対応を批判する声明を出すなど、裁判の行方に強い関心を寄せていました。
また、ラスキ報道部長は、外国の報道機関に国家機密を漏らした罪に問われている中国人記者の高※氏についても釈放を求めるとともに、表現の自由に対する侵害が続いているとして中国の人権状況に懸念を示しました。
(※は、王へんに「諭」のつくり)