浪江で被災漁船の解体撤去始まる
環境省は21日、東日本大震災で被災し、福島第1原発20キロ圏内に残る船舶の解体、撤去作業を始めた。原発事故の避難区域内のため仮置き場の確保や所有者の確認に時間を要し、震災から3年8カ月が経過して、ようやく作業が始まった。来年3月までに撤去を終える予定。
初日は、福島県浪江町請戸地区で漁船の解体に着手した。作業員が重機で船体を壊し、繊維強化プラスチック(FRP)や金属類、木くずなどに分別。FRPや金属類などは福島県内の産廃業者が引き取り、それ以外の可燃物は浪江町内の仮置き場に搬入し焼却する。
撤去するのは、福島県沿岸部に残された漁船や釣り船で、浪江町62隻、富岡町6隻、南相馬市1隻、楢葉町1隻の計70隻。撤去費用は約2億3000万円。
2014年11月22日土曜日