京都府向日むこう市で昨年12月、かけひ勇夫さん(当時75歳)が青酸化合物で殺害された事件で、妻の千佐子容疑者(67)(逮捕)の居住先から空の医薬品用カプセル十数個が押収されていたことが、捜査関係者への取材でわかった。

 京都府警は、筧さんがカプセルで青酸を飲まされたとみており、事件との関連を詳しく調べている。

 捜査関係者によると、カプセルが見つかったのは、向日市の自宅とは別に、千佐子容疑者が週の半分ほどを過ごしていた堺市内のマンション。府警は、筧さんが死亡して数日後の昨年12月末に捜索を実施し、発見、押収したという。

 強アルカリ性の青酸は直接飲むと、体内でただれを起こすが、筧さんの遺体の司法解剖結果では、ただれがあったのは胃だけで、口内や食道は傷ついていなかった。カプセルは体内から見つかっていないが、通常、胃酸で溶けることから、府警は、事件に使われたとの見方を強めている。