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 東日本大震災の津波で陸地に打ち上げられたまま、福島県内の避難指示区域に放置されている被災船について、環境省は21日朝から解体、撤去作業に取りかかった。同省によると、浪江町請戸地区を中心に計70隻に及び、来年3月末までに作業を終えたいという。

 福島環境再生事務所によると、対象は浪江町に62隻、富岡町に6隻、南相馬市と楢葉町内に各1隻。

 漁船が中心で、東京電力福島第一原発事故による避難指示などのため船籍確認や撤去の同意取り付け、周辺のがれき処理などに時間がかかって撤去できず、3年半以上、そのままにされてきた。被災船の多くは金属部分がさび、強化プラスチック部分は腐食し、雑草が生い茂る船もある。

 この日は重機で被災船のキャビン部分などを取り外す作業が行われた。(本田雅和)