産科
長野県唯一の総合周産期母子医療センターとして、ハイリスク妊産婦と胎児の診療を行っています。
緊急母体搬送(妊婦さんの救急搬送)については、信州大学医学部附属病院産婦人科と役割分担を行い、長野県内で受け入れが完結するシステムになっています。こども病院という特性のため、当院では主に早産になりそうな症例や、胎児・出生児に精密な検査や治療が必要と考えられる症例を引き受けています。
2012年度の母体搬送は96件あり、うち切迫早産・前期破水・頸管無力症などの早産関連疾患が87件で91%を占めます。 外来紹介は401件で、異常妊娠管理・胎児疾患の精査依頼が398件で99%に上ります。
胎児疾患については、新生児科や循環器科、外科などの小児各科と共同で胎児診断を行い、治療方針を決定しています。疾患は限定されていますが、胎児不整脈に対する薬物療法や、胎児胸水に対する胸腔-羊水腔シャント造設術などの胎児治療も行っています。いずれの症例でも、産科と小児各科が緊密な連携を取り、誕生の時に向けて日々準備をしています。
2012年手術件数
母体に対する手術
帝王切開術 (経腟分娩数) |
117件 (144件) |
頸管縫縮術 | 1件 |
胎児に対する手術
胎児胸水穿刺 | 7件 |
胎児胸腔-羊水腔シャント留置術 | 1件 |
その他
羊水検査目的の羊水穿刺 | 28件 |
羊水過多症に対する羊水除去術 | 11件 |
患者さん・ご家族の皆さまへ
かかりつけの産科医からこども病院を紹介された方は、様々な不安や心配を抱きながら当院を受診されることと思います。私たち産科医は、「胎児、母体双方の妊娠経過全般について、より正確な情報を提供すること」「児がより良い状態で誕生できるように、あらゆる条件を調えること」「母体が受ける心身両面のストレスに対応すること」を実践し、新たな家族の一員を迎える皆さまの支えになれますよう努めてまいります。
医師の紹介
■ 産科 部長 吉田 志朗 (よしだ しろう)
1997年群馬大学医学部卒業、東京大学産科婦人科学教室に入局
以降、東京大学医学部附属病院、東京都立築地産院(現在の東京都立墨東病院総合周産期センター)、日立製作所日立総合病院、長野県立こども病院(2004年12月~2006年3月)、社会保険中央総合病院勤務等を経て、現在に至る。
医学博士、母体保護法指定医、日本産科婦人科学会専門医、日本周産期・新生児医学会暫定指導医、長野県母子衛生学会常任理事・編集委員、東京大学医学部非常勤講師、長野県看護大学非常勤講師
日本産科婦人科学会、日本周産期・新生児医学会、日本超音波医学会、日本胎児心臓病学会、日本胎児治療学会
正確な診断、適切な治療を基本に、皆さまと様々なことを話し合える関係を築いていきたいと思っています。
■ 産科 副部長 高木 紀美代 (たかぎ きみよ)
日本産科婦人科学会
周産期・新生児学会
日本遺伝カウンセリング学会
日本人類遺伝学会
■ 産科 医師 瀬山 貴博(せやま たかひろ)
2005年 東北大学医学部卒業
東京警察病院、東京大学医学部附属病院で初期臨床研修
東京大学産科婦人科学教室入局
焼津市立総合病院、総合母子保健センター愛育病院、東京大学医学部附属病院を経て、2014年7月より長野県立こども病院勤務
医学博士、日本産科婦人科学会専門医
日本産科婦人科学会、日本周産期・新生児学会、日本超音波医学会、日本人類遺伝学会
皆様のお力になれるよう、真摯に診療にあたります。
■ 産科 医長 品川 光子 (しながわ みつこ)
平成17年 埼玉医科大学卒業
飯田市立病院・信州大学で初期臨床研修後、平成20年信州大学産科婦人科学教室入局
諏訪赤十字病院を経て、平成24年4月より当院勤務
日本産科婦人科学会専門医
日本産科婦人科学会、日本周産期・新生児医学会
■ 産科 医長 藤森 啓太 (ふじもり けいた)
東京都中野区出身
平成19年 日本医科大学卒業
焼津市立総合病院に3年間勤務後、
東京大学医学部附属病院 産婦人科学教室へ入局
東大病院、東京山手メディカルセンター(旧社会保険中央総合病院)を経て、現在に至る。
日本産科婦人科学会、日本超音波医学会、日本周産期・新生児医学会
がんばります!
■ 産科 医師 髙橋 ゆう子 (たかはし ゆうこ)
東京都世田谷区出身。育ちは横浜です。
2010年 横浜市立大学医学部卒業
2010年~2012年 横浜労災病院 初期研修
2012年~2013年 東京大学医学部附属病院 産婦人科
2013年~2014年 関東労災病院 産婦人科
日本産科婦人科学会、日本超音波医学会、日本周産期・新生児医学会
患者さんとご家族のために誠心誠意、診療させていただきます。お気軽にご相談ください。
子供たちの未来のために尽力します。