女児衰弱死:義父と19歳母親を逮捕 殺人容疑で大阪府警

毎日新聞 2014年11月20日 20時15分(最終更新 11月20日 22時13分)

 3歳の長女に十分な食事を与えず衰弱死させたとして、大阪府警は20日、義父の大工、岸本友希(ゆうき)容疑者(22)と無職の母親(19)=いずれも大阪府茨木市西河原北町=を殺人の疑いで逮捕した。長女の死亡時の体重は約8キロで、同年代の平均約15キロの半分だった。頭や顔にはあざもあり、府警は日常的に虐待されていたとみて調べている。

 逮捕容疑は今年2月ごろから、長女紗弥音(さやね)ちゃんに必要な食事を与えず、6月15日に自宅アパートで死亡させたとしている。同日、紗弥音ちゃんが浴室で倒れているのを見つけた岸本容疑者が119番通報し、病院で死亡が確認された。司法解剖の結果、死因は栄養不足による衰弱だった。

 捜査1課によると、岸本容疑者は「亡くなる数日前から急にやせ始めた。親としての責任はあるが、虐待はしていない」。母親は「1日3度の食事を与えていた。好き嫌いが激しかっただけ」と供述し、否認している。

 両親は昨年4月に結婚、岸本容疑者は連れ子の紗弥音ちゃんと養子縁組した。両親の間に生まれた長男(1)とともに4人家族だった。長男への虐待は確認されていない。

 紗弥音ちゃんは生まれた時から筋肉の難病「先天性ミオパチー」を患っていた。この病気で発達の遅れを伴い体重が軽くなることもあるが、紗弥音ちゃんは自立歩行ができるようになるなど快方に向かっていたという。

 今年2月に紗弥音ちゃんの主治医が診察した際は異常がみられず、府警は虐待によって衰弱したとみている。

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