首相解散表明:「疑惑」リセットか…地元、擁護と不信交錯

毎日新聞 2014年11月18日 21時31分(最終更新 11月19日 11時10分)

【左】記者会見で唇をかむ小渕優子前経産相=経産省で2014年10月20日午前9時58分、徳野仁子撮影【右】うちわに関する質問が相次ぎ、時折悔しそうな表情を浮かべる松島みどり前法相=法務省で2014年10月20日午後2時52分、梅村直承撮影
【左】記者会見で唇をかむ小渕優子前経産相=経産省で2014年10月20日午前9時58分、徳野仁子撮影【右】うちわに関する質問が相次ぎ、時折悔しそうな表情を浮かべる松島みどり前法相=法務省で2014年10月20日午後2時52分、梅村直承撮影

 十和田市のタクシー運転手の男性(67)は「答弁が物足りない。疑いを払拭(ふっしょく)する決め手がない」。会社員の男性(24)は「しっかり説明できているか微妙。当選すれば、本当はみそぎではないのに信任を得たことになってしまう」とあきらめ顔だ。【宮城裕也】

 ◇潔白とは思えぬ…栃木2区・西川氏

 西川公也農相は悲願の初入閣を果たしたが、代表を務める自民党支部から親族企業への政治資金の流れが問題視されている。陣営関係者は「国会でしっかり説明した。支持者から問い合わせもなく、みそぎ選挙とは考えていない」。

 地元さくら市での評価は割れる。農業を営む男性(53)は「国会での説明は納得できた」。一方、主婦(70)は「県議時代からお金に関するうわさはあった」。自宅の塀にポスターを掲示するが「付き合いで張るだけ。今回当選しても大手を振って『潔白だ』という感じはしない」。【田内隆弘】

 ◇何やってるのか…静岡4区・望月氏

 望月義夫環境相は政治資金収支報告の虚偽記載について「亡き妻の判断」などと説明した。後援会関係者(55)は「あれ以上の説明は難しい。有権者が選んでくれればこの件は終わり」。

 だが、地元静岡市清水区のパート従業員、窪田郁子さん(57)は「真夜中に会見し、何やってると思った。釈明ばかり。政治家ってそんなものか」。無職の大村新治さん(80)も「亡き妻しか知らないというのは事実ではないと思う」。【松岡大地】

 ◇認識甘いのでは…秋田3区・御法川氏

 御法川信英副財務相は資金管理団体の政治資金収支報告書で記載漏れ疑惑が浮上した。陣営関係者は「違法とは考えておらず、選挙で信を問うという話ではない」。だが、秋田県由利本荘市の無職の男性(68)は「認識が甘いのでは。再選しても不信感は拭えない」。同県大仙市の会社員の男性(54)は「自分の言葉できっちりと説明してほしい」と注文を付けた。【松本紫帆】

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