首相解散表明:「疑惑」リセットか…地元、擁護と不信交錯
毎日新聞 2014年11月18日 21時31分(最終更新 11月19日 11時10分)
首相が解散に踏み切る背景には、9月の内閣改造で「政治とカネ」の問題が噴出し、目玉の女性閣僚2人が辞任に追い込まれたことも作用しているとみられる。解散で、問題はリセットされるのか。疑惑を指摘された閣僚や前閣僚の地元で有権者や陣営関係者に聞いた。
◇何一つ明らかでない…群馬5区・小渕前経産相
小渕優子前経済産業相は支援者向け観劇会やワイン寄贈など多数の疑惑が噴き出した。経産相辞任時に第三者による調査を約束し、現時点で説明はない。
「選挙と政治資金の問題は分けて考えるべきだ」。問題の観劇会を共催した「自民党群馬県ふるさと振興支部」の蟻川七郎次(ありかわ・しちろうじ)代表(82)は擁護する。「調査結果が出るまで不確かなことは言えず、説明が不十分でも仕方ない。選挙で政治家としての信念を訴えることが大切だ」
しかし、地元中之条町の無職、鏑木(かぶらぎ)澄雄さん(66)は「デタラメな収支報告の実体は何一つ明らかにされていない。そんな状況で何を訴えようと信用できない」と批判する。
渋川市の主婦(36)も「政治とカネの問題を抱える候補が当選すれば、政治へのあきらめにも似た思いが広がる」と懸念。有権者に小渕氏がどんな言葉で支持を訴えるかに注目する。【角田直哉】
◇まずはおわびから…東京14区・松島前法相
松島みどり前法相は「うちわ」配布問題で小渕氏と共にダブル辞任に追い込まれた。
「有権者への説明責任を果たしていない」と、荒川区の無職の男性(69)は不信をあらわにした。「前回選挙では毎朝、街頭で政策を訴えていた。不祥事でも同様に地元で語り掛けるべきだ。会見だけでは逃げているようにしか見えない」
一方、同区の主婦(72)は「辞任するような問題だったのか」と首をかしげる。「当選すれば当然みそぎは済む」。陣営関係者は「検察が捜査中で話せない部分も多いが、まずは地元をおわびして回る。当選しても一から出直す」。【近松仁太郎】
◇払拭決め手ない…青森2区・江渡氏
江渡聡徳防衛相は資金管理団体の会計処理問題で野党に追及され、地元十和田市の陣営関係者は「疲れが心配だが、本人が『丁寧に説明する』と言うので見守るしかない」。選挙区内の三沢市議は「議員に大なり小なりあり、許される範囲。当選すればそれで終わり」と楽観する。