[PR]

 韓国経済がウォン高・円安に苦しんでいる。日本銀行が10月31日に追加の金融緩和を決めるとさらに加速。世界の市場で争うライバル・日本企業との戦う力が相対的に落ちているからだ。対ドルでのウォン高で輸出競争力が弱っていたところに、追い打ちをかけている。

 朴槿恵(パククネ)大統領は11月16日、G20首脳会議で、「主要先進国の通貨価値の偏りは一部新興国の経済に負担になる可能性がある」と懸念を示し、暗に日銀の金融政策を批判した。さらに「自国の環境だけを考慮した先進国の経済や通貨政策は、新興国に否定的な効果を与え、これが再び先進国経済に悪影響を与えるおそれがある」と牽制(けんせい)した。

 韓国外換銀行によると、日銀が追加金融緩和を決める前日の10月30日は100円=967・46ウォンだった。しかし、翌31日以降、ウォン高・円安が進み、11月19日には100円=943・22ウォンになった。韓国の民間シンクタンク「現代経済研究院」は10月、ウォン・円レートが900ウォンになれば、来年の韓国の輸出は8・8%減るとの分析を公表している。